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コラム

本の多い人が建てる家(書庫/書斎/図書室のある家)

住宅

2013年7月10日 / 2014年8月1日更新

このコラムを書く前に、この部屋に本が何冊くらいあるか、調べてみました。

ざっと数えてみた結果、単行本、文庫本、コミック、辞典類、専門書など、全部合わせて約4000冊。

定期的に減らしていますし、引っ越しではかなり大胆に捨てたのですが、いつの間にか少し増えていました。

本1冊あたり300gくらいを平均の重さとすると、全部で1.2トンです。

・・・相当な重さになりますね。

今回は、書庫のある家について書いていきます。



本好きの人、仕事柄、資料が必要な人などは1万冊以上本があるという人も、結構居るのではないでしょうか。

本の収納は、結構場所をとります。

そして重さも、相当なものです。


以前、楽器を演奏する家の話で、ピアノの重さについて書いたことがあります。

 【参考】楽器を演奏するための部屋/ホームスタジオを作る方法

ここで「グランドピアノの重さは、大きなものなら400kg以上」と書きましたが、本の重さはそれ以上になります。


実は、普通の住宅を設計していく上で、床の荷重対策が一番必要になる場所というのは、「書庫」です。

たとえば「集密収納」とか「移動式本棚」といわれる収納能力の高いものは、本を一杯に詰めると通常の設計荷重を超えてしまいます。


一例を挙げてみます。



写真は、通信販売会社ディノスのスライド式本棚です。

この本棚のサイズは横幅98cm、奥行き45cmですから、本棚の床面積は

 0.98 × 0.45 = 0.441平方メートル

になります。

収納能力は約800~1200冊とありますから1冊300g、1000冊収納と仮定すると、

 300g × 1000 = 300000g

つまり、本の重さだけで300kgになります。

これを1平方メートルあたりの重量を計算すると、

 300kg ÷ 0.441 = 約680kg/平方メートル

です。

通常、住宅の居室床の設計荷重は180kg/平方メートルですから、680kgというのは設計荷重を大幅に超えています。

部屋の全面に本棚を詰め込んでしまえば、通常の設計では床は保たないでしょう。


・・・まあ現実的には「本棚で埋め尽くされた部屋」というのは、ありません。

部屋全体の平均荷重で考えれば「床が抜ける」ようなことは、まず無いと思います。

だからといって、たとえば木造住宅で、梁の真ん中付近にこれくらいの本棚を複数並べれば、時間が経つに従って「床がたわんでくる」可能性が高いでしょう。

通常の木造住宅の場合、無造作に大型の本棚をたくさん並べるというのは、考えものです。

本の多い家では、設計段階から収納方法を考えておいた方が良いでしょう。



本の収納について、家を設計するとき考えておくべきことを挙げていきます。


◇なるべく壁、柱に近い位置に本棚を作る

荷重位置の問題です。

床のたわみを防止するためには、部屋の端、柱や構造壁の近くに重量物を置く方が良いでしょう。


◇壁を使って高さ方向に収納を増やす

スペースの問題です。

折角家を建てるのですから、高さ方向に収納を増やした方が、部屋を広く使えます。

作り付けの本棚は、地震対策としても有効です。

壁に近ければ、荷重対策にも有利です。



写真は「本棚専門店」という通販サイトの商品です。


◇大型の移動書架を使うときは、床の強化を

どうしても蔵書が多い方には、移動書架、集密収納、引き出し収納をおすすめします。



写真はコクヨの移動式本棚です。

家庭用ではありませんが、本当に蔵書の多い方は、このタイプを検討しても良いかもしれません。

本に埃が掛からない、本が日焼けしない点でも、おすすめです。


◇設計段階で計画しておく

上記すべてに共通しますが、これらは家の設計段階で決めておく方が良いでしょう。

設計者には、何冊くらいの本があるのか、どうやって収納したいのか、しっかりと伝えてください。

また、その本は「頻繁に出し入れするのか?」「背表紙は見えた方が良いのか?」「日焼けしないように保管したいのか?」「将来もっと増えそうなのか?」なども伝えてください。


マンションなどでは「家が狭いので本が買えない」という話も聞きます。

折角の戸建て注文住宅なのですから、本の収納も充実させてみては如何でしょうか。


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 ◇ ◇ ◇

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