里山住宅博㏌神戸は、天然木の最新活躍ステージ?
第一弾は森林浴の視覚面の実験の紹介です。
森林画像を見た時にヒト(生体)はどのような反応を見せるのでしょう?
【実験1 森と満開の桜の画像を見た時の生体反応】
森林浴画像は主観的にも快適。90秒以内に収縮期・拡張期血圧が低下し、脳血流動態も沈静化し、生理的にも主観的にも生体をリラックスさせた。満開の桜は、ワクワクした覚醒的な感じを与えた。脈拍数が増加し、両血圧も上昇。脳血流動態も上昇し、脳活動を昂進させた。
【実験2 人工物空間と植物(生垣&芝生)空間における脳波の変化】
ブロック塀とインターロッキング舗装の人工物空間と植物空間で目をつぶらせて80デシベルの騒音を90秒聞かせ、目を開けてからの脳波の変化を測定比較した。
植物空間でα波がより多くなり、緊張感が和らぐ(騒音ストレスからの回復)ことが実証された。
【実験3 木材率を変えた室内を見た時の生体反応】
木材率30%:床のみ木材⇒アルテピアモデルルームでは建具分多いのですが…
木材率45%:床と腰壁までが木材
木材率90%:床・壁・天井までほぼ木材⇒妙法寺モデルルームではそこまで多くありません。
主観的には3種類の部屋全てが快適と評価されたが…
脈拍数では30%の部屋が有意に低下して生体がリラックスしたが、45%の部屋では逆に増加し、ワクワクと覚醒した状態になった。
脳血流動態変化では、30%と45%の部屋では差がなかったが、90%の部屋では80~90秒後に急低下した。30%と45%では経時的に興味が継続しているが、90%では多すぎて飽きた状態になった。
また、木材が好き群とどちらでもない群では、好き群で大きな脳活動が現れ、覚醒的な状態になった。
木材を居室の内装に使う時は、部屋の使用目的や個人の好みを事前に把握する必要があることがわかった。
【横尾団地 O様邸、施工中の杉壁】
【実験4 節ありヒノキ壁と白壁を見た時の生体反応】
(主観評価)節ありヒノキ壁で、緊張・抑うつ・疲労のマイナス感情尺度が減少、活気のプラス感情が増加したが、白壁では、抑うつ・怒りが増加し、プラス感情は減少した。
(血圧測定)ヒノキ壁好き群で収縮期(最高)血圧が低下して生体がリラックスした。ヒノキ壁嫌い群でも変動はあるが、生体はストレス状態にならない。
白壁好き群の収縮期血圧はやや低下傾向。白壁嫌い群は明らかに上昇し、生体はストレス状態になった。
騒音ストレスからの回復に生きた緑というのはわかっただけで画期的でした。
窓から見える風景や庭、そして観葉植物がリラックスには最適だということになります。
内装に使える森林素材の一番手は木材です。この実験では、全て無垢材が使われています。
マンションで使われている一般的な直貼りフローリングではありません。
私が実際に施工させていただいた現場でも、思い当たる節があります。
寝室の床に杉の無垢板を貼らせて頂いた方や4枚引き戸の収納建具だけを寝室に納めさせた頂いた方からは、夜、ぐっすり眠れるようになったと高評価いただいています。
節ありヒノキ壁の実験もとても興味深い結果がでています。
部屋全体が白すぎると知らないうちに生体が嫌がっているんですね。
でも、個人差ということに一番気を配らないといけないのだと思います。
木材が好きな方とどちらでもない方では、生体に与える影響が微妙にちがうのだということがわかったのはとても収穫でした。
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