無垢材を床板に使う健康上のメリットとは?

2013年4月15日公開 / 2020年4月24日更新

テーマ：マンション　森林浴　健康

コラムカテゴリ：住宅・建物

コラムキーワード：畳　掃除、畳　張り替え

13日（土）、14日（日）の2日間、アルテピアモデルルームで、マンションリフォーム現地見学会を開催させて頂きました。2日間で、16組（アンケート記名16組）のお客様にご来場を頂き、即日2組の方からお見積もり依頼を頂戴いたしました。ありがとうございます。誠心誠意のお見積もりを出させて頂きます。

【無垢の杉床　アルテピアモデルルーム】

今日は、シリーズ森林医学・触覚の続編です。
2日間の案内会でも一番お客様の興味を集めたのは、カーペットの上にでもおける無垢の小型床パネルです。ウレタン樹脂塗装のフロアやカーペット、クッションフロアしか経験のないマンション生活者にとって、無垢床の足触りはどんなものかとても気になるのです。

【実験1　足裏で無塗装・弱塗装木材、風呂用水草編込みマット等に触れた時の生体反応】
素材
① 無塗装杉板フローリング
② 弱塗装杉板フローリング
③ 大衆浴場用水草編込みマット
室内では、木材はフローリングとして用いられるので、足裏に直接触れることが重要な意味を持ちます。

目をつぶって椅子に座ります。足をぶらぶらさせておいて、その足裏に素材を上げて足裏全体に触れるようにしました。最初の60秒は足を動かさず、あとの30秒は足指先でなでさせた。

（主観評価）
無塗装スギ材は快適で、水草は不快。弱塗装スギ材はその中間だが、おおむね快適。
自然感は、無塗装スギ材が優れ、水草マットは人工的である。弱塗装スギ材はどちらでもない。

（脈拍数）
無塗装スギ材は最初の60秒は変化なしだが、あとの30秒で有意に増加。弱塗装スギ材は最初から増加。
被験者は無塗装スギ材と弱塗装スギ材の違いを感知している。
水草マットは弱塗装より明らかに有意に増加している。

（脳血流動態）
無塗装・弱塗装スギ材は最初の60秒では変化なしだが、あとの30秒では急速に昂進。
水草マットは最初の接触から脳活動が昂進。

（収縮期血圧）
無塗装スギ材は触れた時に一過性の上昇を示すが、直ぐに触れる前に戻った。
足指先でなでた以降は有意に増加。水草マットは最初から有意に上昇したままだった。

（結果）
無塗装スギ材フローリングに触れた場合、血圧・脳活動・脈拍とも足に触れるだけでは刺激が少ない、
言い換えれば、生体に優しい材料であることが示された。
一方、積極的に撫でた場合は、生体が能動的で覚醒的な、つまり興味を持っていることが示された。
水草マットへの接触は、生体をストレス状態へ移行させた。
弱塗装スギ材は主観的にも生理的にも中間的な値を示した。

【畳にベッドを置いた寝室】

【実験2　足裏で無塗装スギ材、樹脂塗装フロア他3種類の素材に触れた時の生体反応】
素材
① 無塗装スギ材フローリング
② 一般的なフローリング（化粧単板ウレタン樹脂塗装）
③ 毛足の長いカーペット
④ 畳
⑤ 籐製マット

実験方法は、実験1と同じ。
（主観評価）
無塗装スギ材フローリング、カーペット、畳が快適。一般的なフローリングと籐製マットの快適感は高くなかった。

（脳血流動態）
無塗装スギ材フローリングは触れるだけでは変化せず、足指先で撫でると脳活動が昂進した。
毛足の長いカーペットは、触れて足指先で撫でても変化しなかった。

これは、触れているのがカーペットだと感知しており、動かしても脳は興味がないことを示している。
畳は、無塗装スギ材とカーペットの中間的な変化を示したが、どちらかといえば無塗装スギ材に近い。

但し、畳については実験後に素材の名前について聞いてみたが、正答、誤答が半々だったので群わけして再評価した。正答群は触れている時、脳活動は沈静化していたが、足指を動かすと非常に強い昂進を示した。

誤答群は、触れているときも動かしているときも脳活動は沈静化していた。
何に触れているかわかっている時とそうでない時では生体反応が異なる。
畳は全員が快適と主観評価したが、その生体に及ぼす生理的影響は全く異なることが示された。

【化粧単板ウレタン樹脂塗装のマンション用の直貼りフローリング】

この2つの実験からフローリングについてはその塗装の有無や使用方法が生理的に実質的な影響を与えるkことがわかった。

業界の一方的な都合や生産システムを優先する業界慣行に縛られず、もっと木材が持つ生理的効果を消費者によく理解させた上で、目的別に効果のある使用方法を研究すべきであると提言して締めくくっています。

森林浴生活は、こんな医学者の提言に耳を傾けてマンション生活に適した無垢材の使用方法や製品を日夜研究しています。
こんなマンションリフォームに興味のある方はこちら⇒http://forestreform.co.jp/top/index.php

実際にモデルルームで足触り感を確かめたい方はこちら⇒http://forestreform.co.jp/about/modelroom.html