小野まつりフォトコンテスト審査会
自宅にいながら作品講評を受けることができる「オンライン写真講評」が人気。
一部、その内容をお伝えします。
総評として、色のトーンや絞りの使い方が素晴らしい作品ばかりです! 特にタイトルの付け方が見る人の思考回路にスイッチを入れてくれます。
1、シルエット仕上げと手すりなどの直線を活かした構図と鳩の位置が絶妙です。しかも前ボケがあることで、遠近感を感じます。普段通
りの朝の光景なのでしょうが、素敵な一日の始まりを予感させる作品となっています。
2、博物館の展示風景の一コマなのか・・・今にも動き出しそうな恐竜。顔の部分が影と重ならない撮り方などはナイス! また、顔の前
に空きスペースを持たせることで方向性を感じる作品となっています。
3、明るさ・表情どれも良い瞬間が撮れました。左に写る「看板」は後処理で削除したいところですね。左右の広がりは田園風景と
してこのまま横位置で置いておきたいです。タイトルは「田植えの季節を感じる」内容に変更してみては如何でしょうか。
4、逆光と背景の色のある玉ボケが絶妙です。茎に沿うように留まっているトンボの生態が興味深いです。彼は一体何を考えてこのような
態勢でいるのか知りたくなります。きっと作者もそう感じて非シギな気持ちで撮影したのではないでしょうか。
5、干支の置物を製作している方の表情が優しい。その姿を不思議そうにみている子どもの表情とのコントラストが面白い。特に左方向か
らの光の当て方がうまい! これにより作品に奥行きがうまれ、味のある作品になっています。職人の手先と次代の子どもへの継承を
感じるコンテストに向いた作品です。
ここからは、また別の作品です。
作品1〜4までの講評をさせていただきます。
1、影絵に関しては、おどろおどろした雰囲気で少し恐怖を感じます。空と鳥、そして木々のシルエットが下界から空に向かって侵食して
いるようですね。中央が空で分かれる構図が、なんだか小説の一節を考えさせる作品となっています。
2、額縁構図の見本になる作品です。やっぱりタイトルの付け方が素晴らしいです。モアイ像とカメラマンの目線(eye)がガチ対決して
いるように感じ撮れます。この作品で難しいのが手前の壁の面積です。多すぎても間延びしてしますのですが、バランスよく配置され
ています。
3、先ず色彩とトーンの絶妙なバランスが素晴らしい! 一瞬見逃す「亀」の姿がユーモラスで、息を潜めている雰囲気が伝わり、両者の
心のうちの言葉を想像してしまいます。では彼らは何を互いに伝えているのでしょうか。
4、3羽の鳥から、被告人と裁判長との関係性を読み取る作者の感性あるタイトルの付け方に敬意を評します。一般的には関わりをテーマ
とする場合がありますが、作者の鋭い社会性ある視点が作品にも表現されています。
組写真の4点は、絞って2点にしてみました。
もちろんそれぞれ良い作品ではありますが、絞ることで観る人にメッセージが伝わることになります。
一応、レイアウトを考えてみました。
貴方は社会性あるメッセージが写真に存在します。ぜひこの感性と視点で撮り続けてください。
被写体のチョイスも素晴らしいです。