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そんなに違う?!今と一昔前での毎月返済額の差!

林﨑哲也

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テーマ:不動産購入


マイホームを購入する際、ほとんどの方が住宅ローンでお金を
借りられると思います。同じ金額を借りても、金利が違うだけで、
毎月の負担額が大きく変わります。マイホーム購入を考えている方は、
色々なローンシミュレーションをされている事でしょう。しかし、それは
現在の金利をベースに、金融機関別に比較しているだけです。
実際に住宅ローンを借りて購入すると、一昔前に比べて、今が
いかに有利であるかをご説明します。

2016年と2000年の金利による差額

都市銀行の金利で固定金利の方が比較しやすい為、下記金利にて計算していきます。
 住宅ローン借入金額:2,500万円
        借入期間:35年
   2000年6月金利:固定金利 20年超35年以内 3.16%-①
   2016年6月金利:固定金利 20年超35年以内 1.59%-②
まず、①の金利で算出します。
   毎月返済額:98,458円  返済総額:41,352,669円
次に、②の金利で算出します。
   毎月返済額:77,653円  返済総額:32,614,274円

その差は、なんと!

  毎月 : 20,805円!
  返済総額 : 8,738,395円!!

同じ借入金額、同じ返済期間なのに、ここまでの差が出るのです。
変動金利で、金利優遇を適用できた金利の方が、毎月の返済額を
抑える事はできます。但し、超長期固定金利ですと、35年間
ずっと返済額が一定の為、安心して長期的な返済計画を考えられます。
どちらを選ぶかはご本人次第ですが、この金額の差が現実なのです。

元金の減りがいかに違うか

何故、ここまで差が出るのか?
金利の仕組みについてご説明します。
返済方法には『元利均等』と『元金均等』の2通りがあります。
大抵の方は、元金と利息の合計が毎月返済額となる『元利均等』払いを
選ばれます。毎月の支払い額が一定の為、資金計画が立て易いからです。
下記は、あくまでも机上の計算にはなりますが、参考例としてご覧ください。

前述の2,500万円借入・35年返済で、2000年6月借入の場合、
  2,500万円×3.16%÷12ヵ月≒65,800円-③
これが初回の利息となります。
逆算して、98,458円から③を引いた約32,600円が元金となります。
おおよそですが、『元金:利息=1:2』となります。
利息が元金の倍となります。

同じく、2016年6月借入の場合、
  2,500万円×1.59%÷12ヵ月≒33,100円-④
77,653円から④を引いた、約44,500円が元金となります。
同じく、おおよそですが、『元金:利息=4:3』となります。
元金の方が大きい数字となりました。
元金の減りが早いと言う事は、返済2回目以降も元金が増え、
必然的に利息も少なくなります。
その為、返済総額で800万円超もの差が出てくるのです。
尚、『元金均等』はその名の通り、元を一定返済していく方法です。
参考までに、2,500万円借入・35年返済、金利を1.59%で計算します。
  元金:59,500円+初回利息:33,125円=92,625円
元利均等で計算した77,653円と比べると、一気に高くなってしまいました。
返済総額は元金均等の方が60万円程度お安くなりますが、
かなり余裕のある借入れ以外では、元金均等を選択されるケースは
全体的にに少ないようです。

15~20年後の売却時にも影響する

2軒目のマイホーム取得や、何らかの理由で売却する際、住宅ローンの
残債が無ければ特に問題はありません。
しかし、実際には、その残債のおかげで次のステップを踏めない方がいらっしゃいます。
借入から15年~20年までは、元金の残りが大きいから、という理由の為です。
前述の例で、残債の計算をしてみましょう。※借入金額等は同じです

  金利:1.59%の場合   15年後の残債 約1,596万円
                   20年後の残債 約1,243万円

  金利:3.16%の場合   15年後の残債 約1,750万円
                 20年後の残債 約1,410万円

15年後で、元金の差が約150万円。
金利が低いと、本人の意思は関係なく、メリットが多くなるのです。
もし将来、売却するとなった場合、『残債を抹消できるのか?』
『抹消する為には、いくら持ち出しになるのか?』 なども視野に入れて
おいた方が良いでしょう。

欲しいと思った時が一番の買い時、と私は常々考えてます。
ちなみに、2~3年以内にはマイホームが欲しいかなぁ、というお考えの方には、
それなら今、新居探しをするのは無駄ですよ、とお伝えしてます。
しかし、今現在、金利がものすごく低いのが事実です。
チャンスが向こうから転がってきています。購入できない何らかの事情が無い限り、
現在の低金利の内に住宅ローンを借りて、自分の為、家族の為に
マイホームを購入される方が賢明でしょう。

当社HP:アルデ株式会社

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林﨑哲也
専門家

林﨑哲也(宅地建物取引士)

アルデ株式会社

常に顧客サイドに立った営業スタイルと、賃貸・売買物件の豊富な取り扱い経験を生かした提案が強み。新居探しから売却相談、賃貸管理、リフォーム、相続税対策までワンストップで対応している。

林﨑哲也プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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