企業の活性化は、仕組みづくりと、社員の意識改革から（3/3）

一人一人が働きやすい環境づくりで、企業利益に貢献

　「働く人が『ここに勤めていて良かった』と喜んでくれるときがやりがいです」と下裏さん。売り上げアップや海外進出など発展に貢献した鋳物製造会社では、従業員からの言葉が心に残っているとか。
　「業績が上がって喜ぶのは経営者です。粉塵や騒音対策が不十分だった工場の現場から、『コンサルティングを経て、工場が別世界のように快適になり、浦島太郎になった気分』と言われたことが私にはうれしかったですね」

　下裏さんは、中学生の頃、父の夢を引き継ぎ、経営コンサルタントになることを決めたと言います。
　「父自身は体調面からかなわず、代わりに私が、という思いがありました。信用組合で企業再建に取り組み、企業の問題解決力は利益に影響すると気付いたことが、コンサルティングの原点になりました」

　その後、会計事務所を経て、木工会社の社長、ホテルの総支配人などさまざまな業種や役職を経験したことが今につながっています。
　「培ってきた経験知には自信があります。ご縁をいただき、経営者にやる気さえあれば、成功を導くために命がけでお手伝いします」

　これまでの軌跡や考えを広く伝えるため、著書8冊を自費出版し、ブログも日々更新しています。
　「活性化の研修を受けた方から、町内会の問題解決にも役立ったなど、プライベートのことでお礼を言われることもあります。活性化のノウハウは、企業活動のみならず、人生においても活用できますので、さまざまな場面でヒントにしていただきたいですね」

（取材年月：2022年7月）

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⇒樽を用いた独自の「樽式活性化法」で、働く人の意識から変える