感情のコントロール

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

 感情を整理する時、ポジティブ感情とネガティブ感情とに分ける事ができます。

ポジィティブ感情
「喜び」、「感謝」、「やすらぎ」、「興味」、「希望」、「誇り」、「愉快」、「鼓舞」、「畏敬」、「愛」

ネガティブ感情
 「怒り」、「恐れ」、「不安」、「悲しみ」、「失望」、「羞恥心」、「罪悪感」

 そして、ポジティブ感情は受け入れてやすく、ネガティブ感情は、受け入れて難いように思います。

 ただ、最近思うのですが、どちらも私たちが身につけている大切な感情で、区別するものではないように思います。
 必要な時に必要な感情を素直に出せる事がその人らしさのように思います。
 どこかで、価値判断して感情を抑えたり、否定したりしているように思います。

 失敗して落ち込む時には、ネガティブな感情が現れます。
それは、自然な姿だと思います。
 
 成功する時には、ポジティブな感情が現れます。
これも、自然な姿だと思います。

 問題は、この感情にどんな価値をつけるかという事だと思います。

失敗して、「ダメだ。私には、力不足だ。」と決めるか、「いい学びができた。頑張ろう。」と決めるか。

成功して、「この調子だ。私には才能があるんだ。」と決めるか、「これであんしんしてはダメだ。いつもうまく行くとは限らない。もっと慎重にしなくては。」と決めるか。

 私たちの思考が、その後の進むべ方向を決めています。

つまり、ネガティブ感情=ネガティブ思考、ポジティブ感情=ポジティブ思考ではないという事です。

 感情は出来事に反応して湧き上がります。これは過去の自分が作り上げた価値観に基づくもので、変えることはできません。
 しかし、その感情をどのように捉えるかは、今、自分で決める事ができます。
 過去にこだわっていると、同じ反応を繰り返す事になりますが、今の自分が、未来に向けてどのように判断すればよいかを決める事ができます。

 感情が湧き上がった時に、その感情を早く収める事が次の一歩を歩み出す事になると考える事もできますが、感情を味わい尽くして次の一歩を歩み出す事もできます。
 (特にネガティヴ感情は、味わい尽くさずに早く収めようとしているように思います。)

 そして、次に一歩を歩み出す時の考えを明らかにして進み出します。この考え次第でその後の歩みが変わってきます。

 この考えがいつも同じになっているのかもしれません。(習慣になっている)


 このように考えると、自分の思考習慣に気づく事がとても重要だと思います。

 癖となっていると見えないので、気づきづらくなります。

自分の思考習慣に気づくためには、今の自分から離れて、自分を見つめる事が必要です。

ここでは、
 過去のタイムラインを用意します。(1つの感情に絞るとわかりやすくなります。

例えば、辛さのタイムラインを用意し、過去の辛かった体験を思い出して、それを時系列に並べてみます。
 その時々に何を考え、どのように判断し、行動したかを振り返ります。
いくつかの事例を見ながら、そこに同じパターンがないか、探ってみます。

 思考習慣を見つかるかもしれません。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

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