本気は伝わる
不登校傾向のあるお子さんを持つお母さんからの悩みを聞く機会がありました。
ー聞き取りの主な内容ー
気持ち悪くなったり訴えるのは朝が多いですが、夜だったり、ご飯を食べた後もあります。本当に体調不良というのもありますが、学校へ行きたくないというのもあると思います。
行けそうだと思っていても、行く直前に渋ったり体調不良を訴えたりもありますし、学校へ行きたくないと訴えることもあります。
そのときの理由として『気持ち悪くなるかもしれないし、先生に怒られたりするし、先生に否定されることが嫌だったり、いろんなストレス溜まってる』とのことです。
学校でお腹痛くなったらどうしよう…
学校で気持ち悪くなったらどうしようとか
花粉症で鼻水が止まらないかもしれないから休みたいとか…
学校へ行けないと私自身も息子に対して、なんで?と気持ち的に落ち込み、涙してしまいます。
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辛い気持ちが伝わってきます。
そして、様々な理由を言われても、どのように対応すればよいのか、何から始めればよいのか、手がつけられない状態に至っている様子が、伝わってきます。
私たちの脳は、問題解決する事に慣れているため、問題があるとそれに対して一つ一つ対応しようと働きます。
・子どもの身体を治すこと
・子どもの不安を解消すること
・学校の先生への思いへの対応をする事 など
一度に沢山の問題を突きつけられていると捉えるのが、脳の自然な働きになります。
脳は複雑を嫌うため、一度に多くの問題を出されても、対応ができず混乱してしまいます。
感情に振り回される事なく、自分軸をしっかり保とうとしても、多くの刺激が現れ、揺さぶられ、自分軸を見失いそうになってしまうのも当然だと思います。
ここは、自分軸がブレないようにしなければなりません。
脳は単純を好むので、これらの多くの問題を俯瞰し、もっと深い部分に焦点を当ててみます。
すると、「お母さんを困らせたいと思っている」とか、「お母さんのそばから離れたくない。」とか、問題の底に潜む子どもの気持ちが見えてきます。
これならば、複雑であった問題も単純になり、対応が可能になります。
子どもが、「親を困らせたいと思っている。」と考えるのであれば、子どもと親との心の距離が遠く離れていると考えられます。
距離を近づけるための取り組みを考える事になります。
また、「離れたくない」と考えるのであれば、満足するまで子どもの側にいる取り組みを考える事になります。
いずれにしても、こどもをこれまで以上にによく観察しないと、心の中を探ることはできません。
そして、子どもに合った対応を心がけなければなりません。
とにかく今は、常に愛情たっぷりと接する事に心がけ、子どもとの距離を近づけることが、軸を意識する事になります。
この時には「学校に行くべきだ。」「休む事は本人のためにならない。」などと言う自分の価値観を捨てなければ、対応ができません。
自分の価値観が、軸をぶらすことになります。今は、子どもと一緒に精一杯今を楽しむ事に専念する事になります。
子どもと向き合う時間が増えたと捉え、「一緒にできることはないか、」「お手伝いを頼もうか、」「一緒に料理でも作ろうか、」などと子どもをひとりぼっちにしないで、楽しく過ごせる時間をできる限り多くとってみるのも一つです。
これならば、自分軸はぶれません。