寝られない子どもへの悩み
娘の帰りが遅くなる時には、時々孫を預かる事があります。
孫は、する事がなく、ついテレビのスイッチをONにし、テレビを見ている番組の面白さに釣られて時間を忘れてしまいます。そして、次から次へと面白そうな番組を探して、テレビに夢中になっています。
そんな孫を見ているのが辛く、
「読書をしたら?」
「お風呂に入ったら?」
などと声をかけます。
でも、夢中になっているテレビから、なかなか離れる事ができません。
テレビ番組の影響で、感情が高まっている孫から、テレビを切り離す事は、なかなか難しいものです。
何度も声をかけても動きません。
ただ、「目が悪くなるから、もっと離れてみたら?」
と、声をかけた時は、素直に離れてくれます。
テレビから離れる事がないので、言われたことでも素直に聞きます。
そこで、言い方をかえて、
「お母さんが帰ってくる前に入浴しているときっと喜ぶよ。」
「テレビばかり見ていたら、きっとお母さんは、悲しむよ。」
などと話してみました。
そして、
「その後にテレビを見ればいいので、お風呂に入ったら?」
と伝えました。
重い腰をようやく動かして、入浴する事になりました。
この一連の言葉かけの中で、孫が行動を変えた言葉を整理してみました。
この整理に利用するのがNLP心理学でよく活用するニューロロジカルレベルです。(画像参照、ギャラリーにも掲載)
最初の「読書をしたら?」「お風呂に入ったら?」は、行動レベルの言葉かけになります。
(行動を促す言葉かけ)
「目が悪くなるから」は、信念・価値観レベルの言葉かけになります。
(テレビを近くで見ることの身体への影響に対する考え方を示す言葉かけ)
「お母さんは、きっと喜ぶよ。」「お母さんは、きっと悲しむよ。」は、信念・価値観レベルの言葉かけになります。
(お母さんの見方・考え方を伝え、それを受け取った時の表情をイメージする言葉かけ)
「その後にテレビを見ればいいので、お風呂に入ったら?」は、能力レベルの言葉かけになります。
(母親に喜んでもらえるために役立つ知恵を身につけた能力を発揮する言葉かけ)
行動レベルの言葉かけでは、動かなかった孫ですが、信念・価値観レベルの言葉かけでは、行動を変える事や行動を変えるきっかけをつかむ事ができました。そして、後者の場合、その信念・価値観に合った能力レベルの言葉かけにより行動を変える事ができました。
私たちの日常生活は、行動レベルでの会話が多く、信念・価値観レベルの会話は少ない事に気づくと思います。
「勉強しなさい。」
「ご飯だよ。
「早く起きて。」
「〜やった?」
などは、全て行動レベルです。
言い訳をしたり、原因を探ったりする時などでは、様々なレベルの言葉が出てくる事があります。
「だって、〜さんが、言ったから。」(環境レベル)
「私のミスです。」(行動レベル、能力レベル)
「勘違いでした。」(信念・価値観レベル)
「私が悪かった。」(アイデンティティーレベル)
レベルが高いほど心に影響を与えます。
(環境レベルは、ほとんど影響はありません。)
行動を変える時には、信念・価値観レベル以上の言葉かけを利用するとよいかもしれません。
言葉かけをする言葉をニューロロジカルレベルを活用して、吟味してみると、自分の癖が見えてくると思います。