当たり前ではない
市長から、次年度の予算について、1時間ほどの説明がありました。
持続可能な未来を見据えた提案には間違いないと思いながらも、住民の自治会離れが益々進んでいくように感じました。
住民の困りごとの受け皿をどんどん作っていく事は、住民と行政のつながりが強くなり、自治会に入らなくても、個人的に困ったら自ら直接行政に訴えれば済むようになっていきます。
しかし、多様性が広がる中、直接住民への対応が多様になれば、益々行政が忙しくなり、次第に対応が難しくなる事は目に見えています。
行政は、住民と義務と責任でつながっていますから、住民の声には誠実に対応しなければ、責任を果たしたことにはなりません。
誠実に対応しなければ、行政への不信感が高まっていきます。
これでは、行政に頼る事ができなくなります。
直接住民と行政がやりとりする前に、愛情と信頼で結びついた自治会が住民と行政の間に入る事でその問題の解決の糸口を作ることができるのではないかと、私は思います。
しかし、現実的には、地域と住民とのつながりが弱いために、地域が機能しにくくなってきているように思います。
行政とのつながりを強くしなければ、なかなか現状が変えられない状況にある事が、大きく影響しているように思います。
住民にとって手助けになる地域であれば、こんなことにはならないと思います。
例えば、
・子ども預かり一つでも、地域に安心して預けられる方がいれば、行政に助けを求めることは減ります。
・悩み事を相談できる仲間が地域にいれば、行政に頼る前に問題が解決できる事が増えます。
・地域の人に助けられる機会が増えれば、地域に愛情が生まれます。
・地域に愛情が生まれれば、地域のために何かしようと思う人が増えていきます。
働き方改革が進む中で、地域生活への関心が高まってきた今だからこそ、自らの生活を豊かにする仕組みが地域にあれば、住みよい地域になるように思います。
当然地域ではできない事もありますが、少なくとも住民と地域が関わる仕組みがあれば、しわ寄せが全て行政に集まることはないと思います。
それでは、愛情と信頼を生む地域を誰が作るのか。
「これでは行政には頼れない。自分の地域は自分で守る(育てる、作る)。」
と思った時に地域作りが動き出すように思います。
働き方改革が進む中、今まで以上に、地域の在り方が重要になってきたと思います。
市長の説明を聞きながら、大きな課題を突きつけられた気持ちになりました。