共助は、利他心を磨く場?

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

 久しぶりの飲み会をし、日頃話したいと思っている事をじっくりと時間をかけて話す事ができました。

 一番気になった話題は、住民の自治会離れでした。

 原因はいろいろ考えられますが、自治会を必要とする人が減っている事が一番大きな課題のように思います。

 防災対策を考える上で「自助、共助、公助」が取り上げられますが、これは、災害時だけでなく、日頃の生活でも同様に必要な考え方だと思っています。
 
 自助・・・自分(家族)の生活を、自分(家族)で守る
 共助・・・自分(家族)の生活を、地域で助け合って守る
 公助・・・自分(家族)の生活を、行政に助けてもらって守る

 これが日頃から定着していれば、災害時にも必ず役に立ちます。

しかし、現実には、公助がなくても日常生活ができると感じる人が多いと思います。

 困ったらすぐに行政に助けを求め、行政も住民サービスを大切にする立場から、その手助けをします。 
 そのため、ある程度個人が抱える問題を解消する事ができ、地域に頼る人は、少ないように思います。
 
 強いて言えば、日頃家庭から出るゴミについて、地域の助け合いが必要かと思います。
 これも問題が発生するとすぐに行政に訴える人があります。地域で一緒に考える煩わしさやトラブルを抱えたくないと言う思いがあると思います。

 共助は、生活を共にする仲間ですから、公助より柔軟な対応が可能です。
 いろいろな人がいるので、多様な価値観を目の前にししなければならない事を煩わしいと考えれば、面倒な存在ですが、孤立して自分の考えしか見えなくなる状況を防いでくれます。

 考え方一つで、自分にとって益にも害にもなるのが、地域の特徴です。

 子育てに一人で悩んでいる時に、身近なところに相談できる人があれば、問題解決の一助になります。
 子ども預かりで困った時に、身近なところに世話をしてくれる人がいれば、助かります。

 現実的に考えると、地域での助け合いや支え合いがないために公助に助けを求める事が増えていると考える事もできます。

 共助の場合、自分の好きなようにつながるネットとは異なり、嫌な事も引き受けなければならない事もあります。

 この事についても、長い目で見れば、どちらが自分のために役立つかは、わかると思いますが、目の前の事に振り回されて生きていると、なかなか長い目で見るゆとりもありません。

 魅力のない「共助」に問題があるととらえると自治会への参加は望めません。

 共助は、互いに助け合う場であり、自分(家庭)を守ることは、利他心の恩恵によるもののように思います。

 つまり、損得ではなく徳を積んでいくことで、地域の方が、あの人(家族)のために助けようという動きが生まれるように思います。助けてもらうために利用するというのは、共助ではないように思います。

 そのため、共助は、公助より緩やかで曖昧さがあり、期待通りにならない不安定さがあります。
 その代わりに、愛や信頼があるように思います。

 この点から考えると、共助は、求めるものではなく、自ら作り出すものになります。

 つまり、共助は他者のために働く「自らの利他心」を磨く場のように思います。

 お互いの自分(家族)を守り合う仲間を増やすために、自らの利他心を磨き続けたいと思いました。
 

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

須田敏男プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

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