準備八割
来週、小学校の授業の一環で、地域の人が指導者をする活動が行われます。
その指導者として招かれることになりました。
担当した学年には5人の指導者がいますが、内2人は未経験者になります。私はその1人です。
個人的に学校から依頼を受けているので、5人の中で誰がリーダーなのか、わからない状況です。この状態では、なかなか前に進みません。
誰かがリードしなければ、なりません。
日にちが迫り、誰も何も言わない状況に不安を感じたので、私は、私案を2つ考えて、連絡を取りました。
それぞれの思いが違っていて、まとまっていないことが、明らかになったので、事前打ち合わせをするようにお願いしました。
何とか一歩前に進む事ができました。
この状況を振り返り、5人いる中で、なぜ私が最初に動いたのかを考えてみました。
そこで、他の4人との違いを明らかにしてみました。
3人の経験者は、以前と同じ内容ですから当日動く事ができるという安心感があるように思います。ですから、最初に動くとは考えにくいと思いました。
未経験者の2人は同じように不安を感じるはずです。ここに2人の違いがきっとあると考えました。
私は元教員で、授業を設計した経験があります。事前の準備の大切さを実感しているため、準備不足が授業の失敗につながる事から今の状況への不安を早く感じたのだろうと思いました。これが結果的に最初に動くことになったのだろうと思います。
教師ではない素人の地域の方が指導者になるのですから、学校側は、教師のような指導を望んでいるわけではないので、私が不安を感じることではなかったかもしれません。
どうも元教員として身につけた見方・考え方が、行動に影響を与えているように思います。
つまり、「居ても立っても居られない自分」・・・・これを生み出したのは、過去の経験から得た「何事も準備不足では、失敗する。」という自分の考え方だということでした。
私の中には、いろいろな自分がいます。
ここに現れた5人と同じ自分が、私の中にもいます。
もし仮に体験者だったら、きっと不安を感じる事はなかったかもしれません。また、未経験者であっても、「今は、リードする立場にない。」と考えていれば、待ち続けるだろうと思います。
その中から、目の前の状況にあった自分らしい最適な自分をリーダーとして、表出させたように思います。
表出するまでに、自分の中にいる5人が、誰をリーダーにするとよいかを選んでいました。これが、葛藤となっていました。
最初に振り落とされたのが、経験者としての自分です。
そして、次に、未経験者の自分同士のせめぎ合いをしていました。
葛藤が強く現れた瞬間です。
「リーダーでないので出しゃばったことになるのでは?」という自分と「今出ないと失敗する」という自分のせめぎ合いです。
ここでリーダーになったのが、「今出る自分」でした。
この「今出る」自分が勝った後にも、負けた「今は出ない方が良い自分」が協力してくれていました。
どのように出るとよいかを決めるときに相手の立場を考えて出るように支えてくれていました。
そして、2案作成には最初に振り落とされた経験者の自分が協力してくれました。
それが提案した2案の作成につながりました。
リーダーをフォロアーが支え、総力となった自分を表出したという感じです。
ここまでが自分の内面に起きた出来事でした。
面白い事に、私の考えた2案以外の案が、3人の経験者の中にありました。
これが、総力となった自分が、事前の打ち合わせを要求する事になりました。
私たちはいろいろな場面で自分の内面にいるいろいろからリーダーを選んで表出させているように思います。
そして、そのリーダーをフォロアーが支えています。
内側の世界には、素晴らしい組織が出来上がっているように思いました。
完璧な自分です
葛藤があるから、いろいろな自分を見つけることができます。
さらに、それぞれの自分が、支え合ったり補い合ったりして、自分らしさを表出させています。
・・・・最初に動けた自分
益々自分が好きになりました。