利他心は善、利己心は悪?

須田敏男

須田敏男

テーマ:メンタルヘルス

 多くの方から生き方を学ぼうと思い、刺激となる本を読む機会が増えています。共通していることは、皆さんが、山あり谷ありの人生を生きながらも、貫き通す強い願いをもっていることと、それが、会社のため、地域のため、社会のためなどと他人のためになるとの思いで生きておられることです。

 最近私の中で大切にしたいと思っている「利他心」と重なります。

 この「利他心」は、特別な心ではなく、誰にでもあります。ただこの心と正反対の「利己心」もあります。

 この両者が綱引きをしているように思います。

 地域行事への協力についても、「時間がない」「仕事が忙しい」「楽しければ参加する」など「利己心」が勝つ時は、協力できないと判断する事になります。
 「地域のためだから仕方ない」「皆さんが喜んでくださるのなら」「地域貢献になるなら」など「利他心」が勝つ時は、協力すると判断する事になります。
 
 この綱引きをやめない限り、場当たり的な対応になってしまいます。

どうすれば一貫性のある自分らしい生き方ができるのか、考えてみました。

今、思い浮かぶ事は、次の2つになります。
1 ビジョンを明確にし、そのビジョン達成のために自分を生かすこと
2 利己心と利他心のよさを生かした自分らしい生き方を探ること

1 について
 目の前の出来事に振り回されるのではなく、死ぬまでの長い年月を見通し、自分の人生を見つめ、何のために生きているのかを問い続ける事になります。
 母の死後、人の心に残る自分になりたいという思いが強くなっているように感じています。人の心に残るためには、人に役立つ事をしなければなりません。好き勝手な事をしていては、役立つとは言い難いです。(反面教師は別です)

2 について
 これが、問題です。これまで「利他の心」について、深く自分を見つめる機会を作っていませんでした。
 今回、じっくりと向き合ってみます。
 
 「人の役に立ちたい自分」(利他)と「それを止める自分」(利己)

 どちらも大切な自分です。この両者を大切にしながら、お互いのよさを活かし、補い合い、協力できるように同じ方向に向ける必要があります。

「それを止める自分?」

どんな自分が止めよとしているのか、探ってみました。

 「自分を犠牲にしている自分」が出てきました。

  我慢して人の役に立つことはないと思っているようです。

 深い部分 (止める自分が得ているもの)
    「自分を犠牲にしている自分」 → 安全

次に 「人の役に立ちたい自分」を探ってみます。

 深い部分 (人の役に立つことで得ているもの)

    「人の役に立ちたい自分」  → 優越感
   
願いに向かって、この両者のよさを活かし、補い合う新たな自分を探究してみました。

 願い 
 「誰もが誇れる地域にすること」(目標)が浮かび上がりました。

 新たな自分
  「人の役に立ちたい自分」の優越感と「それを止める自分」の安全を使って活躍する自分

この自分が活躍している社会をイメージすると、

 ・誰もが、笑顔で生活しています。
 ・お互いに協力し合ったり、補い合ったりしています。
 ・提案を誠実に受け止め、よりよい考えに作り変えてくれます。
 ・弱者となりやすい子どもや高齢者を気遣う人が多くいます。
 ・「お互い様」と言いながら、苦を引き受けてくれる人がいます。
など次から次へと湧き上がってきます。

 この社会は、誰もが安全で住みやすい社会になっています。

 地域に誇りをもって生きる・・・私の中の利己心と利他心が協力し合った姿になりました。そして、ビジョンも明確になりました。

 日々の出来事に振り回される事が多いと感じていますが、自分の内面を見つめる機会を時々作らないと、自分を見失ってしまいそうです。

 今日は、自分を見つめる充実した時間を作る事ができました。

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須田敏男(メンタルヘルスサポーター)

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 最新の脳科学をベースにした「NLP心理学」を生かし、家庭への支援から働く人への支援と支援の範囲を広げ、悩みを持つ人の相談活動や企業向けの研修などにも幅広く対応。

須田敏男プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

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