コラム
叱っていけないの?
2022年9月24日
子どもたち同士の日常会話や私との会話の中で、不快感を味わうと「それ、パワハラだ。」と言い返す姿をみる機会があります。
子どもの世界にまで、ハラスメント意識が、浸透している事に驚きを感じると同時に曖昧な理解が広がる事に危惧しています。
このような姿をみると、叱る事に躊躇する人が増えても仕方がないと思いました。
不快感は、個人差があり、誰もが同じ感じ方をするわけではありません。
生育や生まれ持った資質によってかなり異なってきます。
例えば、叱られる事に慣れて育った人と叱られ慣れていない人では、叱られた時の反応が異なります。
また、冷静に叱られた場合と感情を伴って叱られた場合では、かなり受け止め方が変わります。
そして、叱る裏にどんな「意識」が隠れているかによっても受け止め方が変わります。
好意的な思いがあるか、それとも悪意や敵意があるかによってもかなり感じ方が変わってきます。
ここで一番大事にしなければならないことが、最後に取り上げた「意識」だと思います。
意識は言葉だけでなく、態度や醸し出される雰囲気に現れますから、相手は、何となく感じます。この何となく受け止めたことが、その後の会話に大きな影響を与えます。
相手に敬意をもって接していれば、必ずその敬意が言葉になって現れます。
(叱ることであれば、叱る側、叱られる側の両方とも)
例えば、家庭における子どもへの躾、職場における上司の指導などを考えるとよくわかります。
・わが子を自分のものだと思っていると敬意は表しにくくなります。
・部下だから上司の思い通りにできると思っていると敬意は表しにくくなります。
一人の人間として、対等に接する時に敬意が生まれます。
ただ、どうしても組織の中では、上下関係が生まれます。
この上下関係を力にすると敬意は消えてしまいます。
例 叱る側
・親だから力がある、権利があるなど
・上司だから偉い、権力があるなど
(前提として、叱られる側は、叱る側に敬意を払ってます。)
組織は自分ではありません。
自分の中にある相手への敬意が、自分らしさとなって相手に伝わる時、円滑な人間関係が醸成され、組織が活性化されるのだと思います。
ですから、敬意をもって、相手を叱ることは、必ず組織のために役立つと思います。(家庭円満、会社の成長につながります。)
子どもから、パワハラと言われないよう、必要な時には、躊躇せず、相手に敬意を持ちながら、叱れるよう、自分を磨き続けたいと思いました。
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