Mybestpro Members

豊福祐史プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

メガネの曇り止め対策

豊福祐史

豊福祐史

テーマ:知っておくべきレンズの話

『メガネが曇りにくくするにはどうしたらよいですか?』
と相談があります

メガネが曇る理由

メガネが曇る理由はレンズの表面と裏面の温度差にあります。

顔に近い裏面の温度は高いため、外気に近い表面に結露が発生し、
曇りやすいと思います。

ただ、水中メガネなどの場合、曇ることはあまりないと思います。
これは水中メガネの外側は水の膜に覆われている状態となっているからです。

水の膜でも、結露でも、同じ水ではあるものの、
曇る、曇らないという差がでます。

水の膜であれば、多少の屈折や反射はあるものの、
多くはそのまま透過します。

ただ、結露のように小さな水の粒が集まった場合、
光を乱反射するため、曇りとなります。

メガネの曇り対策

メガネの曇り対策としては、

・防曇コートのレンズを使用する
・曇り止めを使用する
・曇り止めの代用法

の3つが考えられます。

それぞれ一長一短があります。

防曇コート

一般的に、メガネのレンズ表面は撥水コートが付与されています。
撥水コートは汚れを弾くために必要ですが、水を弾くため、
弾いた水が小さな粒になりやすく、曇りにつながります。

防曇コートは、撥水とは逆に水が広がりやすいコートとなってます。

広がりやすいということは、水は小さな粒ではなく、膜状となっているため、
曇りが軽減されるということになります。

よく言われることは『撥水コートと防曇コートはどちらが良いのか?』
『この2つのコートを同時に付与したレンズはないのか?』という質問

撥水コートと防曇コートは、個人的には撥水コートの方が良いとは思います。
理由としては、撥水コートの方が傷や汚れに強いこと、
防曇コートは水滴などが染みこみシミになりやすいため、汚れたら早めに拭いた方が良いです。

ただ、防曇コートの最大のメリットは曇りにくいことなので、
そのメリットが必要な方にはかなり良いと思います。

また、2つのコートの機能を同時に付与することは難しいと思います。
撥水コートと防曇コートは、水を弾きやすいことと吸水する、
フラットと凸凹など、性質が真逆なので、普通に難しいのではと。

今後、汚れや傷に強い防曇コートが開発される可能性はあるので、
その際は、その機能と原理を確認したいと思います。

曇り止め用品と代用法

曇り止めは界面活性剤を主成分とするものが多く、
ジェルタイプ、スプレータイプ、セリートタイプ(メガネ拭き)などがあります。
手軽なのはスプレータイプやセリートタイプになるものの、
色々試した結果、効果が高いのはジェルタイプである場合が多いかと思います。

曇り止めが界面活性剤であることから、
食器用洗剤やシェービングクリームなどが代用できることがわかります。
ただ、これについてはお勧めしないです。

食器用洗剤やシェービングクリームなどは、中性でなかったり、
他の成分が入っていることがあります。

そのため、コートレンズが剥がれたり、フレームとレンズの間に
成分が溜まったりと、問題が出る可能性があります。

なので、可能なら代用ではなく、専用の曇り止めを使う方が無難です。

まとめ

曇り止め対策として、防曇コートや曇り止めなどの対策があるので、
購入する前に、メリットとデメリットを含めた特徴、
他のものとどう違うのかなどを、お店の方に確認すると良いと思います。

次は、『静電気防止コートのメリット』について

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

豊福祐史
専門家

豊福祐史(眼鏡小売店)

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

豊福祐史プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

一人一人に寄り添う眼鏡選びのプロ

豊福祐史プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼