クロスを長持ちさせる方法
張り方の問題にしていませんか?
クロスには部屋の印象を決める「インテリア」としての大切な役割がありますが、一方で家を守るという重要な働きもあります。不具合が生じた場合は何らかの対処が必要です。
みなさんはクロスがたわんだり、シワが寄ったりしているのを見たことがあるでしょうか?
この場合、張り方が悪いからと思う方がいらっしゃるかもしれません。しかし必ずしもそうとは言い切れないのです。
では、クロスのたわみやシワはどのような原因で起こるのでしょうか。
たわみ、シワの原因
湿気を吸うと壁のクロスは伸び、乾くと縮みます。目には見えませんが、日常的にこれを繰り返すことによって、たわみやシワが発生します。
したがって湿気が多いところは劣化が早く早期の張り替えが必要となる場合があります。
四季があり、高温多湿の日本は、温度・湿度の変化があるため、これはいたし方ないところではあります。
また、クロスではなく下地材に原因がある可能性もあります。木造住宅では、木は湿気によって膨張し、乾燥によって収縮します。これによって下地の石膏ボードを圧したり引っ張ったりするため、クロスにたるみやシワが発生してしまうのです。
これは新築して早い時期でも発生する自然現象です。新築の構造体は湿気を多く含んでいて、だんだん乾燥して水分が抜けてきます。
ですからこの場合は、クロスにシワやたるみが起こったとしても、施工が悪いわけでも、張り方が悪いわけでもありません。
原因を把握したうえで補修を
家というものは地震や台風はもちろんのこと、経年による劣化、温度の変化、湿気などが原因で、不具合が生じてきます。まず、一番先に弱い部分に不具合が現れるのは必然で、それがクロスのたわみやシワであるともいえます。
それ以外の原因としては、雨漏り、上階からの水漏れ、クロスの接着剤によるものなどが考えられます。いずれも補修は可能です。しかし、原因がクロスなのか、下地にあるのか、その他の原因なのか、見極めなければ、張りかえてもまた再発する可能性があります。
まずは施工業者に相談してみることをおすすめします。