第3回:店長が磨くべき“率先垂範力”
— 「伝える力」と「聴く力」がチームを変える —

どんなに経験豊富な店長でも、
どんなに数字を伸ばす戦略を立てても、
スタッフが動かなければ、店は動きません。
私は長年の店長経験の中で、
“人を動かすのは指示ではなく言葉”だと痛感してきました。
リーダーの一言は、チームを沈めることもあれば、
一瞬で空気を明るくすることもあります。
言葉には、人の心を変える力があるのです。
■「伝える」よりも「伝わる」ことを意識する
ある日のミーティングで、私はこう言いました。
「もっと声を出そう!」「笑顔で接客しよう!」
でも、スタッフの反応はいまひとつ。
そこで、言い方を変えてみたんです。
「お客様が入ってきた時、一番最初に見るのは誰だと思う?」
と問いかけると、
「自分たちですよね」とスタッフが答えてくれました。
その瞬間、表情が変わり、店の雰囲気も少しずつ明るくなっていった。
つまり、“指示”ではなく“気づき”を促す言葉こそ、
人を動かす鍵になるのです。
■「聴く力」が信頼を生む
リーダーは“話す”よりも、“聴く”時間を大切にするべきです。
スタッフが落ち込んでいる時、悩んでいる時、
アドバイスよりもまず、耳を傾けること。
以前、アルバイトの学生がミスをして落ち込んでいました。
「どうしてこうなったの?」と責めるよりも、
「どんな気持ちだった?」と聴いたところ、
涙ながらに本音を話してくれたのです。
人は“聴いてもらえた”瞬間に、信頼を感じます。
そして信頼が生まれると、チームは自然と動き出すのです。
■クレーム対応こそ「言葉力」の真価が問われる
お客様対応の現場では、時に厳しい言葉を受けることもあります。
そのときに大切なのは、感情で返さないこと。
怒りの裏には、必ず“期待”があります。
クレームとは、
「本当は良くなってほしい」というお客様の願いの裏返し。
だからこそ、最初の一言で印象が決まります。
「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません。」
「お話を聞かせていただけますか?」
この“受け止める姿勢”が信頼を取り戻す第一歩です。
■今日からできる実践ポイント
「命令」ではなく「問いかけ」を使う。
気づきを促す言葉は、主体性を生み出します。
1日5分、“聴く時間”をつくる。
悩み・雑談・近況、どんな話題でも耳を傾ける。
クレーム対応は“共感の一言”から始める。
感情より先に、相手の立場を理解する姿勢を。
次回の第9回は、
「新時代のマネジメント ― 生成AIを活用する」。
店長の仕事を効率化し、スタッフ教育や販促企画にも役立つ
AI時代のリーダーシップを、実践的にお伝えします。
著書紹介
このコラムの内容は、著書
『新米店長の道しるべ:16年の失敗と成功から学ぶ 』
(著:佐々木 康仁/出版社:CNCコンサルティング出版)
をもとにしています。
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