「老害」という言葉が流行る職場は“別の病気”が蔓延しています

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:この世界、知らんことだらけ

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会議で一番しゃべる人が、 一番何も決めない。
それが“偉い人”だったとき、職場はだいたい詰む。
今日はそんなお話をひとつ。

最近「老害がつらい」という相談が、やたら多い

産業カウンセラーをしていると、
最近やたら聞くワードがあります。

老害がいて、仕事が回らないんです

……うん、わかる。
会議で一番しゃべるのに、一番何も決めない人。
資料は読まない。現場は知らない。
でも席は一番いい。

そりゃ、しんどい。

でもそれ、本当に“老”が原因ですか?

ちょっと意地悪な質問をします。

仮にあなたが
「若年害」
「肉食系女子害」
「草食系男子害」
「中年害」
なんて呼ばれていたら、どうでしょう。

たぶん怒る前に、
「いやいや、なに言ってるんだ?」
って思うはず。

年齢は、本人の努力ではどうにもならない属性です。
そこをサンドバックにしようとすると、
話が一気に雑音まみれになります。

“老害”と呼ばれない人も、ちゃんと存在します

実は“老害”と呼ばれない人もいる。
私の知っている70代の方は、

・会議で話すのは3分以内
・わからないことは「教えて」って言う
・失敗したら部下より先に謝る

……もうこの時点で尊敬。

一方で、年齢関係なく

・考え方は昭和
・肩書きだけ令和
・責任は部下に即配送

という人も、割といます。

問題は年齢じゃない。
思考が止まってること。

「経験がある」は、免罪符ではありません

とはいえ、職場では「俺は長くやってきた」という呪文みたいに使われます。
そう、「経験がある」風をびょーびょーと吹かす群生が多い。

ですが、このセリフは免罪符ではありません。
中には単に長く居ただけの可能性も高い場合も。

なので、問題は「老」じゃない。
脳内OSが古いままアップデートしていないこと。

それなのに本人は
「俺は経験がある」
「俺は長くやってる」
という呪文を唱え続ける。

それは経験じゃなくて“経年劣化”というのです。

そう考えると、アップデートをやめた瞬間、
経験は資産ではなく負債まっしぐら。

行き所のない怒りは名前が付く

人は怒ると、名前をつけたくなります。
「老害」は便利です。
短いし、気持ちいい。

でも、もう少し正確に言うなら、

・アップデート放棄勢
・思考停止プレミアム会員
・肩書きだけ現役
・過去の栄光居住者

このあたりの方が、実態に近い。

感覚が鈍くなるのは選択肢の問題

年を取るのは仕方ない。
年齢は、誰でも重ねます。

でも感覚が鈍くなるのは選択肢の問題。

・学ぶ気があるか
・人の話を聞くか
・責任を引き受けるか


これはいつでもどこでもできるコト。

職場を疲れさせるのは、年齢じゃない。
選択肢と姿勢と素直さです。

最後に

「老害」という言葉が飛び交う職場は、
だいたい人ではなく構造が病んでいます。

個人を叩いても、
明日はちょっとスッキリするだけ。

でも、問題を正確に笑いながら言語化できたとき、
職場は少しだけ前に進みます。

今日もどこかの会社で、
誰かが「老害」という雑な言葉で怒りを処理し、
本当の原因は相変わらず椅子に座っている。

…そして、年齢の話をしている人ほど、
自分がアップデート止まってないか一度確認しよう。

私も書きながら言い聞かせている、渦中のお年ごろですよ。
( ̄▽ ̄;)

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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