“優しさ”がしんどくなるとき

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

バナー

優しくしなきゃと思う気持ちは大事。
だけど、ふと気づくと——
その優しさが、しんどくなっていることがあるもの。

断ったらいけない。
頼まれると断れない。
断ったあとに、罪悪感が残る。

それは、優しさが“役割”になってしまったからかもしれない。

今回は、「優しさがしんどくなるとき」のことを書いていきます。

優しさが“義務”になった瞬間

人には優しくしなきゃ
わたしができることで〇〇を支えなきゃ
ここで冷たくしたら、嫌われるかも

そんなふうに思ってしまうことが続くと、優しさが“義務”になってしまうことも。
そして、相手の期待が最優先になってしまう。

そして気づけば、
「優しくできない自分」を責めてしまう。

“優しくできない日”があってもいい

とはいえ、優しさって、そもそもいつもサクッと出せるものじゃない。

疲れている日もある。
余裕がない日もある。
心配事が重なって心がココにないときもある。

無理をして笑っていつつ「優しくできない自分」を責めてしまう。

ですが、“常に優しい人”である必要はない。
たとえば

  • 今日はちょっと余裕がないから、静かに過ごしたい
  • 今は自分の気持ちを優先したい
  • 相手のことは大切だけど、今は距離を置きたい

こうした選択肢だって実は優しさの一部になるもの。
自分が自分に優しくできてないのに、人にやさしくできるのって無理しかない。

優しさを“選べるもの”に戻す練習

優しさがしんどくなったときは、
まず「優しくしなきゃ」と思っている自分に気づいてみる。
そして、こう問いかけてみる

  • 今のわたしは、優しくしたいと思ってる?
  • それとも、優しくしなきゃと思ってる?
  • この優しさは、わたしの選びか、役割か?

この問いを重ねていくことで、“自分選び”ができるようになる。
そしてその優しさが、相手にも、自分にも届くようになる。

優しさを手放すことが、関係を育てることもある

ときには、優しさを手放すことも必要になる。
それは、冷たくなることではなく、
関係の質を整えることでもある。
たとえば

  • 今は距離を置いたほうが、お互いにとっていいかもしれない
  • 無理に支えようとすると、相手のペースを奪ってしまう
  • わたしが優しくしすぎることで、相手が自分で立つ機会を失ってしまう

自分が考えている「優しさ」を手放すことで、
相手の力を信じることができるようになる。

そして、自分の時間も、関係も、少しずつ育っていく。

まとめ

優しさがしんどくなるとき。
それは、誰かを最優先にして、自分を大切にしていないことの方が多い。

そのことが常態化すると、優しさが“義務”になってしまう。
“義務”になると自己犠牲の上に成り立った円滑なコミュニケーションをとりがち。

自分も大事にするから、相手も大事にできる。
相手を大事にできたら、自分も大事にする。

余裕があるときは優しさを届けるといい。
そしてときには、自分の思う優しさを手放してもいい。

優しさを“役割”から、“選び”に戻すこと。
それが、自分との関係を整え、
誰かとの関係を育てていく、静かな始まりなのかもしれません。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

鎌田千穂プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

業務改善と人材育成のプロ

鎌田千穂プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼