認知の縛りが招く、受け止め方の誤作動

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

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受け止め方の誤作動が自分を傷つける

受け止め方の誤作動は瞬時に生まれます。
たとえば
「これ間違ってるよ」と言われた場合、
受け止め方の誤作動が起こると「私は何をやってもダメなんだ」と思い込む。

「あなたは何をやってもダメなんだ」と言われたわけではないのに、そう受け取るんです。

指摘されたのは“行動”なのに、傷ついたのは“存在”

仕事をしていると色々と注文が増えますね。
中でも指摘されるのを傷つくと悲しむ方がいます。

「ここ、直したほうがいいね」
「これ、ちょっと違うかも」

そんなふうに、誰かからの指摘を受けたとき、あなたはどう受け止めますか?

それは、言われたのは“行動”の一部。
それなのに、心の中では“存在”そのものが否定されたように感じてしまうことがあります。

「これ間違ってるよ」と言われただけなのに、
「私は何をやってもダメなんだ」と思ってしまう。

それは、認知の縛りによる誤作動。

過去の経験や思い込みが、相手の発する言葉の認識を歪めているのです。

セッションで出てくる良くある話

「上司に“ここ直して”って言われただけで、すごく落ち込んでしまった」と話してくれました。

「またダメ出しされた」
「やっぱり私は使えない」

言われた内容よりも、自分の中の“決めつけ”が強く反応してしまったというのです。

そこからセッションを続けるようになりました。
セッションを続けていくうちに、次第に「ちょっと待てよ」と認識を修正できるようになっています。

認知の縛りが、誤作動を起こすとき

認知の縛りとは、過去の傷や思い込みによって、
物事の受け止め方が偏ってしまう状態。

- 「私はいつも失敗する」
- 「どうせ嫌われてる」
- 「また迷惑かけたかも」

こうした思考のクセがあると
ちょっとした指摘や反応が、
“自分への否定”として誤作動を起こしてしまう。

それは、現実の言葉よりも、
自分の中の“解釈のフィルター”が強く働いているから。

素直に受け止める

認知の歪みを立て直して整えるには素直に受け止めること。

素直に受け止めるとは、
言われたことをそのまま信じることではありません。

「これは行動へのフィードバックだ」と冷静に分けて考える力。
自分を責める自意識過剰気味なことはストップし事実だけを受け止める。


そのためには、自分自身が認知の縛りに気づくことが第一歩。

「私はダメなんだ」ではなく、
「この部分は直せばもっと良くなるんだ」と受け止められる心。

それが、誤作動を防ぐやわらかな受け皿になります。

まとめ

「これ間違ってるよ」→「私は何をやってもダメなんだ」
この受け止め方のズレは、認知の縛りによる誤作動かもしれません。

誰かの言葉に傷ついたとき、

「それは、行動への指摘だったのか」
「それとも、存在への否定だと感じてしまったのか」


そんなふうに、自分の受け止め方を見直してみること。
思考のクセに気づくだけで、
心の誤作動は、静かにほどけていきやすい。

そして、素直に受け止められる心は、
自分を守る力にも、育てる力にもなるのです。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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