「やらなきゃ」と思い続ける人は〇〇を抱えている

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

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先延ばしの裏にある、見えない努力と葛藤

「やらなきゃ」と思っているのに、なぜか動けない。
気にはなっているのに、なぜか手が伸びない。

そんなふうに、先延ばししてしまうことってありませんか。

この先延ばししている人ほど、
実はずっと先延ばしのことを考え続けています。

頭の中では何度もシミュレーションして、

「どうやったらうまくいくか」
「失敗したらどうしよう」

と悶々として、忘れたくても忘れられない。
事あるごとに気になってしまってしょうがない。

つまり、行動していない時間にも、心はずっと働いているのです。
夢にまで見る場合は、寝ていても気持ちが離れていない。

こういったことが、良くお伝えしている “負のスイッチ” です。

見えないところで、すでに苦労している

先日のセッションの方のお話。
こういった内容も、何故か9月に入ると増えるお話の一つです。

「ずっと気になってるんですけど、まだできてなくて…」

と話してくれました。

それは、社外の人に送るちょっとした確認メール。
内容はシンプルなのに、なぜか送れない。

「何度も下書きしてるんですけど、結局送信できなくて…」と。

話を伺っていくと、

  • 相手にどう思われるかが気になっていた
  • 過去に一度返信が遅かったことがあり、それを引きずっていた
  • 「また迷惑をかけたらどうしよう」と思っていた

そんなことがこちら側ではわかりました。

ですが、ご本人はその考えを言葉に出すまで自分の考えに無意識。
そのままの状態で認知の縛りに無自覚でどっぷりと浸っていました。

この状態こそが、良くお伝えしている “負のスイッチ” が入っている状態。

“負のスイッチ” が入ってしまうとどうなるか。

何もしていないように見えて、
実は何度も文章を整えて、タイミングを見て、
心の中で何度もやり取りを繰り返しているのです。

これこそが、する必要のない苦労を、自らが作り上げる心の縛りにつながります。
そう、「やらなきゃ」と思っている人は、自らが率先して苦労を抱えることになる。

先延ばしは、怠けではなく、慎重さの表れ

もうお気づきですね。
先延ばししている人は、
決して何も考えていないわけではありません。

むしろ、考えすぎている。

相手の反応、自分の印象、失敗の可能性。
それらを避けるために、必要以上に自分を追い込む想像をしている。
だからこそ、動けなくなる…。

それは、

責任感があるから。
ちゃんとやりたいから。
迷惑をかけたくないから。

とはいえ、その苦労は外からは見えません。

そして、あなたが「大丈夫です!頑張ります!」と
返事を相手に伝えると、相手は「内容が伝わった」と期待します。

また、あなた自身が、相手の期待を必要以上に重く受け止めてしまいます。

だからこそ、「なんでやらないの?」と言われてしまと、
さらに動けなさを強めてしまうこともあります。

まとめ

「やらなきゃ」と思い続けている人は、すでに苦労しています。
先延ばしは、怠けではなく、慎重さや責任感の表れかもしれません。

行動していない時間にも、心は働いている。
その見えない努力に、自分自身が気づいてあげることが大切です。

もし今、何かを先延ばしにしている自分に気づいたら、

「まだ動けない自分は、何を守ろうとしているんだろう」

そんな問いを、自分に投げかけてみてもいいかもしれません。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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