“面倒くさい”というラベルの貼りすぎ注意報

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

面倒くさい

便利すぎる言葉 “面倒くさい” の落とし穴

日常のあちこちで「面倒くさい」という言葉を使っていることを聞きます。

「面倒くさいから、あとでやる」
「面倒くさいから、今は考えたくない」

ですが、その言葉の中身を開けてみると、
実はまったく違う感情が詰まっていることがあります。

たとえば、

  • やったことがないことへの不安。
  • 断られるかもしれないという恐れ。
  • うまくできなかったらどうしようという緊張。
  • 納得していないけれど、言い出せない違和感。

それらを一つひとつ言葉にするのは、それこそ正直いって面倒です。
そんな風に「面倒くさい」というラベルを貼って、そのまま棚にしまう。

ですが、面倒くさいと思うことにラベルを貼りすぎることは危険。
何故なら、どうして”面倒くさい”と思ったのか、自分がわからなくなってしまいます。

「面倒だからやらなくてもいいじゃん」と思っていたことの正体

先日のセッションでもあったこと。
「面倒だから、それはもうやらなくても良いと思うんです」と仕事や同僚の考えについて話しました。

一見、手放したように見える”面倒くさい”という言葉の奥。

「やっても意味がないかもしれない」
「誰も気づかないかもしれない」

という承認欲求や諦め感がありました。

”面倒くさい”と思うことを色々と伺っていくうちに、
ご自分の価値観に深く関わっていることに気づかれました。

「面倒くさい」と言っていたのは、
その価値を誰かに否定されるかもしれないという怖さから、
自分で先に距離を取っていたようです。

行動するための手順を明確にすることで先延ばしが片付いたと笑って言われました。

まとめ

「面倒くさい」は、感情の複雑さを一言で片づけるために作られた、便利なラベル。
ですが、そのラベルを貼りすぎると、本当の理由が見えなくなってしまいます。

「やらなくてもいい」と思っていることの中に、
自分にとって大切なものが隠れていることがあります。

だからこそ、「面倒くさい」と感じたときや、
「もうやらなくてもいいかも」と思ったときは、
その言葉の下にあるものを、内省してみると良いかもしれません。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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