問いの湿度:染みる問いと、突き刺さる問いのちがい

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

備長たん

その問い、ちょっとカサカサしてませんか?

自分が相手に対して伝えたその問い。
ちょっとカサカサしてませんか?

それって、なんでできてないの?
結局、どうしたいの?
で、答えは?

問いって、言葉の中でもとくに“湿度”が出やすい。

乾いていると、責められてるように感じる。
湿っていると、寄り添われてるように感じる。

今回は、問いの“湿り気”について考えてみます。

湿度のある問いって、どんな感じ?

乾いた問い

なんでそんなことしたの?
それ、意味ある?
で、どうするの?

こういった問いは、情報は引き出せる。
けれど、心が閉じる問いかけ。

そうなると、相手が“答えなきゃ”と焦る。
それこそ湿度ゼロ。
簡潔で風通しはいいけれど、どんなに優しく伝えようとも居心地は悪い。

湿った問い

それって、どんな気持ちだった?
今、どんなふうに感じてる?
もし、もう一度やるなら、どうしたい?

こういった問いかけは心に染みる…。

投げかけると胃から、相手が“考えてみようかな”と思えるもの。
これこそが湿度高め。
ですが、ちょうどいいときは、深く気持ちに届く。

「へ〜」ポイント:問いの湿度は、思考の深さに関係する

問いの湿度ってものは、思考の深さに関係しがち。

乾いた問いは、即答を促す。でも、思考は浅くなる
湿った問いは、余白をつくる。だから、思考が深くなる
湿度のある問いは、“答え”より“気づき”を引き出す


つまり、問いの湿度は相手の思考の温度調整装置。
問いのかけ方ひとつで、場の空気も、相手の心も変わるんです。

問いの湿度を調整するには?

問いの湿度調整は室内の湿度にもつながります。

「どう思う?」より「どんなふうに感じた?」
「なぜ?」より「どんな背景があった?」
「答えは?」より「どんな可能性があると思う?」


そして何より、問いの“間”と“余白”を大切にすること。
湿度のある問いは、急がない。
じんわりと、相手の中に染みていくのです。

まとめ:あなたの問い、今どれくらい湿ってますか?

問いは、空気を動かす。
乾いていれば、風が吹く。
湿っていれば、雨が降る。
でも、ちょうどいい湿度の問いは、土に染みて、芽を育てる。

今日のあなたの問い、誰かの心に、じんわり届いてますか?
それとも、ちょっと乾きすぎてませんか?

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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