新しい職場での「慣れるまで」の道のり

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

poosan
新しい職場に飛び込んだ瞬間から始まる「慣れるまで」の道のり。
職場のルールや雰囲気に戸惑い、仕事に追われる日々。
その中で、「いつ慣れるんだろう…」と焦りを感じることも出てきやすい時期。

今の時期は、たいていの方が抱えている悩み。
そして、なんだかんだ言っても、多くの人が通る道。

慣れるまでの期間や感じる不安の時期も似通っているのも事実。
毎年、この時期に産業カウンセリング内容は同じ。
だからこそ、ちょっとした情報を頭の隅に置くと、少しずつ自分の働き方をつかめていくことができます。

新しい職場に慣れるまでの期間は?

一般的に、新しい職場に慣れるまでの期間は 半年程度 と言われています。
もちろん職場や仕事内容によって異なりますが、最初の3か月は「慣らし運転期間」。
ルールや流れを覚えつつ、「この職場、私に合うかな?」と模索する時期です。

ただ、この3~6か月の間は、不安や焦りが増しやすい時期でもあります。
「もう無理!この仕事を辞めたいな」と感じる瞬間が出てくるかもしれません。

ですが、そこで一歩踏み止まることが大事。
「自分のペースをつかんで慣れていこう」と考えることがポイント。
慌てず、一歩一歩、手帳やノートに手順を記載したマニュアルを作って、見返せるように積み重ねましょう。

心が殺伐としたときの発想の転換

1. 自分のペースを持ちつつ、耳を傾ける余裕を作る

「自分のペース」は大事。
ですが、周りの話を聞かないのとは違いますよ。

「慣れないから焦るし、自分のことで精一杯!」と思うかもしれません。
ですが、ここで一呼吸。

周囲のやり方を観察

周囲のやり方を観察すると、「なるほど、こうすればもっと楽になるのか」と気づく場面が出てきます。

暗黙のルールは誰も教えられない

また、職場には「暗黙の了解」が存在することも。
これは 書面にはないルール なので、「聞く」ことで理解を深めることが多々ある。
その暗黙のルールが厄介なのは、暗黙のルールと職場全体が自覚がないこと。

自分のペースを守りながらも、「ここはこうするんですね!」と素直なリアクションを返す。
たったそれだけで、意外と職場での居心地がグッと良くなります。

2. 確認・連絡・報告を怠ると、辞めたくなる罠が発動

「仕事に慣れる」= ただルールを覚えることではない 。

実際には 「時間と精度」が求められるもの。
確認・連絡・報告(かく・れん・ぼう)が超重要。

・「これ、こう進める認識で合ってますか?」と確認を入れる
・ 進捗がズレそうなら早めに連絡をしておく
・ やったことを簡潔に報告しておくことで余計なトラブルを防ぐ


このかく・れん・ぼう力を鍛えると、仕事がはかどりやすいしフォローも受けやすい。
そして、「なんか私、合わないかも…」というモヤモヤがグンと軽減します。

3. 「仲間作り」=悪の秘密結社ではなく健全な情報網を構築

職場で同じ課題を持った仲間や相談相手がいると、とても心強いもの。
反面、同じ課題を超えて、愚痴や不満会だと悪の秘密結社を作ってしまうことも。

肯定的に捉えるばかりでも、否定的に捉えるばかりでも偏ることは好ましくない。
否定的に捉えたら、肯定的な考え方だったらどうなのか?
その反対もしかり。

愚痴から始まる暴走と他者非難

たしかに、ストレス発散のための愚痴は多少必要。

とはいえ、愚痴は脳の仕組みから暴走につながりやすい。
そして、自分の思った通りの行動をさせるために正当性を盾に相手を攻撃。
最終的には排他的扱いとなることで感情の調整が厳しくなりがち。

正しいと主張した愚痴、最初は正義感から始まります。
ですが、その主張は次第にエスカレート。
特に、誰かを吊るし上げて攻撃するのは立派なパワーハラスメント。
愚痴だけのネットワークは職場での評価をガクンと落とすことも…。

正義の主張は逆転する

自分の主張という名の攻撃をもとに集団で追い込み煽った場合、ターゲットとなった方が休職することや亡くなった場合、その責任を取るのは追い込んだ集団すべて。

その連帯責任で発案者や裏で糸を引いた方など共犯か、違う意見を述べているかで責任の重さが変わり、誰もが認める加害者となります。

では、どうすれば健全な「協力ネットワーク」を作れる?

下記の状況を最初は作ってみることもあり。
そして、バランスを取ることで、職場での居場所をしっかり確保。

・「悩んだら聞くことができる人」を見つける
  → 相談しやすい同僚や先輩を探す

・ 「たまにはポジティブな話をする」
 → 仕事のちょっとしたコツや効率化について話す

・ 「愚痴は外で、仕事は前向きに」
  → 職場では建設的な対話を心がける


そんなことを最初は作っておく。
そして、なれる期間をネガティブに引っ張られすぎないよう環境を整えておくとgood。

最後に

新しい職場は、不安も焦りもつきもの。
ですが「慣れるまで」は、一時的な通過点で、どこに行っても新しい職場であれば必ず経験するものでもあります。

そこで「ただ耐える」だけじゃなく、賢く適応する知恵を持つこと。
そのことで、スムーズに世を渡ることができるコツを身に着けていくことが求められています。

大事なことは落ち着いて行動すること

まずは落ち着くこと。
一つ一つ、しっかりと実践的な適応力を身につけていけば、新しい職場でも あなたらしく働ける場所になっていきます。

…まぁ、私も含めてわかっているもの。
とはいえ、できることとは違うことを痛感する時期でもあると言ってもいいかもしれません。

そんな時は、産業カウンセリングを受けてみてください。
今でしたら、クラファンのところで、お手頃価格で対応できるようにしています。
https://for-good.net/project/1001817
なやみ

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

鎌田千穂プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

業務改善と人材育成のプロ

鎌田千穂プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼