続編:アンコンシャスバイアスの種類

私たちはよく「ありのままでいいんだ」という言葉を耳にします。
このフレーズは、自己肯定感を育む素晴らしいメッセージ。
ですが、その意味を勘違いして振る舞う方もチラホラ。
自由と責任のバランスが崩れ、周囲との関係が悪化してしまうことがあります。
さらに、その勘違いが進むと、傍若無人な態度に発展することも…。
今回は、「ありのまま」を履き違えた結果、人間関係にどのような影響が生じるのかを掘り下げてみます。
1. ありのままの勘違いが引き起こす問題
ありのままの自分を大切にするのは素晴らしいこと。
ですが、この考え方を誤って受け取ると、現実逃避や責任の放棄に繋がることがあります。
例えば、こんな状況を想像してください。
外見じゃなくて、いつもの生活感あふれる「ありのままの自分」を好きになってくれる人と付き合いたい願望を持つ方。
よくよく話を聞いてみると、身なりの整った清潔感が高く笑顔が素敵な方を求めています。
…ご自分の人を好きになる前提条件が外見。
2. 勘違いが傍若無人に進化する瞬間
「私は私でいいんだ!だからあなたも受け入れるべき!」という主張。
それを繰り返しているうちに、傍若無人へと進化します。
傍若無人3大要素
他者への配慮の欠如
自分の行動が周囲に与える影響を無視し、欲望の押し付けに走る。
説得力のなさを自信でカバー
自信満々に話すことで、自分の正当性を主張し続ける。
周囲を疲弊させる
他人に無理を強いる態度が周囲のストレスを増加させ、信頼関係を破壊する。
こうして、「ありのまま」という言葉の本質が失われます。
そして、結果的に孤立や対立を招く傾向が見られているんですよね。
3. 真の「ありのまま」とは?
一方で、本来の「ありのまま」とは何か。
それは、自己肯定と同時に現実への向き合いを含むものです。
ありのままの要素
自分の欠点を認め、改善に向けて努力する姿勢を持つ。
他者への配慮を忘れず、自分を表現する中でも相手との調和を目指す。
これが真の自由を生む「ありのまま」です。
4. ありのままでいるヒント
では、どうすれば勘違いから生まれる傍若無人を正当化しないのか。
そして、それを防ぐことができるのでしょうか?
ヒントとしてはいつもお伝えしていること
自分を客観視する
自分の言動が周囲にどのような影響を与えるかを定期的に振り返る。
周囲の視点を尊重する
他者の意見や感情に耳を傾け、行動を調整する努力をする。
現実と向き合う勇気を持つ
逃避せず、自分の課題に取り組む姿勢を育てる。
5. 本当の「ありのまま」という心の自由を得るために
「ありのまま」という言葉の真の意味を理解し、その姿勢を実践することで、私たちは責任と自由のバランスを取ることができます。
自由とは、他者を尊重しながら自分らしさを保つ行動を通じて初めて価値を持つもの。
次に「私はありのままでいいんだ!」という声が聞こえたら、こう問いかけてみるのも良いかもしれません。
「そのありのままって、周りの人に配慮できてる?」
この心の声は、履き違えた「傍若無人」という身勝手。
犠牲者を生みだしていることに気づくのではないでしょうか。



