『~してくれない』が引き金に:怒りの爆発とその対処法
チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。
一生懸命の基準ってなに?
子どもの頃からの疑問。
皆さんは、一生懸命の基準について考えたことがありますか?
私は、子どもの頃から、一生懸命の基準ってどこから始まって、どこで終わるのかということをよく考えていました。
それは、産業カウンセラーの仕事をしても、職業訓練校の登壇をしても、社員研修の皆さんの様子を見ても、なぞなぞのように頭をよぎります。(笑)
理想と現実の間で履き違える一生懸命の基準
創業してからまもなくの頃からお付き合いがある職業訓練校において「感性を取り戻して磨き、認知の歪みを解く役割」にて、受講生と関わる機会をもらっています。
そこでも、一生懸命の基準や目的を履き違えてしまっている方を良く見かけます。
とはいえ、理想と現実の間で、「一生懸命する事柄」のズレは起きやすく、問題の棚上げから、一生懸命である取り組みを履き違え、暴走してしまうことは誰にでも起こりうること。
問題なことは、一生懸命の基準や目的を履き違えてしまっていることに気が付かないまま、妄想を膨らませて、独りよがりに必要のない怒りを抱えること。
問題を棚上げにしたままの一生懸命の矛盾
履き違えている基準や目的に向かっていることの良くある事例を一つ。
一般的に広がっているアプリ操作を専門学校で学んでいる方がいます。
全体授業でアプリの操作方法を講師から習うわけです。
数十名のクラスですから素直かそうでないか、抵抗があるかそうでないかで習得スピードが全く変わります。
その際、操作がわからない方は「早くて理解ができないのでゆっくり説明して」と主張します。
たった一人の要望を聞いてゆっくり説明すると、操作ができる方は「早く説明して、もっとレベルを上げてほしい」という人がでてきます。
ですが、どちらの方も共通点は一緒。
スマホは必需品。
気がつくとショート動画を数時間見ているスマホ依存。
世の中インターネットがあり調べれば情報は手に入ると知っている。
それなのに、「教えてもらわないとわからない」という考えに固執。
アプリ操作の得手・不得手があったとしても同類だとお気づきですか?
どちらのタイプも、冷静に物事を俯瞰し、自分のこれまでの経験を現状に活かせるように、関連付けて応用する発想が欠落しています。
下記のコラムもご参考くださいませ
『~してくれない』が引き金に:怒りの爆発とその対処法
https://mbp-japan.com/fukuoka/chi-hos/column/5178110/
ここで、修了までに大きく人格成長への格差が開き続けていきます。
気がついて軌道修正した方は冷静に理論的に行動が始まる。
ですが、そうでない方もいる現実。
気が付かない方の多くは感情に溺れます。
そして、できないことに対して、自責か他責をすることにのみ一生懸命になります。
そして負のスイッチ&スパイラルが入る手順が下記
- 他人と自分を比較して劣等感を増幅させてゆく焦り。
- 自分ができないことを正当化していきます。
- 次第に、周囲や他人を自分の思った通りに変えようと一生懸命になります。
- 一生懸命は高圧的に変化。
- 次に行きどころのないストレス発散のために八つ当たりをするターゲットを作る。
- ターゲットは、自分の理想を叶えられなかった状況や相手。
- どんどんと攻撃性が加わり、感情は暴走しはじめます。
- 集団化すると集中攻撃からくる「いじめ」と化すもの。
- 行き過ぎると被害者が出てきて、加害者と共犯者が生まれる。
・・・でも、そこじゃないよね。
一生懸命の基準や目的は。
そして、私も伝えたいことはそこじゃない(笑)
そんなコトを目の当たりにする機会は、産業カウンセラーになる前から、産業カウンセラーになった今でも良くある話。
・・・一生懸命になるところは、そこじゃないよね。
そのエネルギーをどうして本来の目的にぶつけないのか。
問題の棚上げによる「他責思考」に疑問になるばかり。
一生懸命であるということ
一生懸命の本来のチカラと在り方について少し考えてみましょう。
一生懸命だったら、出来る事を考えてとにかく行動を起こします。
それも、自分が思い描く理想のところまで一直線に行動することもあれば、人から見ると寄り道のように感じられるけれど、決めたコトを実現し続けているか。
ですが、出来ることを始めると気がつくのは思慮の浅さ。
そうすると漏れなく、次の一生懸命になるものが見えてくるので途中で理想が変わってしまう事も多々。
それでも、何らかの結果は手に入ります。
時には愚痴をこぼしてしまうかもしれません。
ですが、それもまた一生懸命に取り組んでいるからこそ。
行動しない理由を主張することに一生懸命
もう一つの考えとして、被害者意識による言い訳の主張。
こういった方は、視野が狭く、行動していないことに対する問題の棚上げが始まります。
とはいえ、それもまた一つの一生懸命の形。
目的は違えど、それぞれが自分なりに一生懸命に取り組んでいるのです。
このコラムを読んでいるあなたはいかがでしょうか?
問題を棚上げしていませんか?
自分のできないことにばかり目を向けていませんか?
自分のやってほしいことばかり主張する「駄々っ子」になっていませんか?
自発的に行動を始めることを忘れていませんか?
まとめ
一生懸命の基準は人それぞれ。
目指すところ次第で絶え間なく変わるもの。
重要なのは、
- 10年先のことを想定して今の発言をしているのか。
- どんなときでも自分自身をしっかり整えているか。
- しっかりと心の整理ができるサポートを活用できているか。
- 新たな視点を得ることで軌道修正をしていく勇気を持っているか。
沢山の人と接すれば接するほどに、思慮の深い一生懸命の基準の大切さを感じ、充実した毎日を送られるようになれるといいなぁと願うばかりです。
比較するのは過去の自分と今の自分 ショート動画
https://youtube.com/shorts/kt9pwWDIm6A