職場の人間関係:相手の考えを理解するためのヒント
チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。
序章: 好奇心と安心欲求とは?
好奇心は、私たちが新しいことを探求し、成長するための原動力。
一方、安心欲求は、安全で安定した環境を求める欲望。
今回は、再就職支援を題材に、好奇心が安心欲求とどのように組み合わさるか。
新しい挑戦と安定感をどのように調和させるかを深堀ります。
好奇心が安心感をもたらす
好奇心が安心欲求を補完することで、私たちは新しいことに挑戦しながらも、安定感と安心感を得ることができます。
好奇心によって生まれた興味や関心が、新しい体験と安定感のバランスをとる手助けをします。
美佐子さんの事例
美佐子さんは、事務職を強く希望し、再就職支援を受ける中で新しい事務スキルに興味を持ちました。
彼女は給料が下がることを承知で、新たな職に挑戦しました。
その結果、新しいスキルを学び、安定した収入を得ることに。
御本人の許可をもらってお名前は仮称で、事例の一つとしてざっくりと伝えますね。
積極的で建設的な事例
美佐子さんは、以前は人と接する仕事をしていました。
ですが、兼ねてより事務職の仕事をやりたいと感がていたところ。
再就職支援のプログラムに参加し、未経験の分野ということもあり、キャリアコンサルタントから新しい事務スキルの習得を勧められました。
彼女は好奇心からパソコンの操作やデータ管理のスキルを学ぶためのコースに参加。
最終的に期待通り、事務職に就くことができました。
引き換えに、給料は以前の職よりも低くなっています。
積極的で建設的な事例
仕事を始めた当初はとても楽しそうで。
いつも、安定した収入と新しいスキルを身につけたことで希望の職種。
転職が成功した事による安心感と満足感を得ています。
心模様
美佐子さんの心には、喜びと満足感が広がりました。
新しいスキルを身につけた達成感と、安定した職場での安心感が、彼女の心を満たしました。
打ち消すような事例
ですが、美佐子さんは新しい仕事に適応するのに苦労し、半年ほどで転職を決意。
こういった理由は良くあるお話。
もともと人と接する仕事は会話が多いもの。
事務の仕事というものは、喋る時間よりもパソコンに向き合い座っている時間が長い。
話は必要最低限で、黙々と仕事をするわけですから。
仕事以外の無駄話は極力避けなければならない職場環境。
そして、以前の職よりも給料が低い。
生活費の捻出の方でも、思った以上にストレスの重圧がかかります。
通帳から目減りする数字を見るたびに、不安を感じる。
安定感を見いだせずに不安に苛まれる。
そのことで、再就職に伴う変化に対する不安や、適応の難しさが彼女の心に影を落とすことに。
結局、美佐子さんは「人と接する仕事の方が向いている」ことに気づき、半年ほどで以前の職場に戻ることにしました。
心模様
美佐子さんの心には、ストレスと不安が広がっていたようです。
もちろん、キャリアコンサルタントの提案は正しかったわけなのですが、自分が働きやすいき方など譲れないコトを見極め不足であり、本人が気がついてない適正など、大事なところを見落としていたのです。
産業カウンセリングでの対応
何度となく産業カウンセリングを通じて、自分が何にストレスを抱えていて、何に対して安定感がなかったのか。
大切な観点へ現状を伝え理解を深めながら論点整理をし、本人の腹落ちが続きました。
やりたいこととできることは違うという点へ落ち着いて理解を深めることに。
産業カウンセリングを行う前は、新しい環境に適応するのに苦労して眠れなくなることも。
そのため、生活の安定を見いだすまでに、自信を失ってしまい、立ち直ることに時間がかかっていました。
結論: 新しい挑戦と安定感の調和
好奇心と安心欲求は、私たちが新しいことに挑戦しながらも、安定感と安心感を保つための強力な組み合わせ。
ですが、やはり誤算というものは避けて通れないことも。
過度に一方に偏ることなく、両方の欲求を適切に満たすこと。
しっかりと持続的な成長と満足感を得ることができるか、そうでない場合はどうするのかを見出していると焦る必要はないものです。
再就職支援を通じて得られる新しい挑戦と安定感は、心を豊かにし、長期的なキャリア形成にポジティブな影響をもたらします。
ですが何でも実際にやってみることで初めて分かることばかりです。
美佐子さんも新たな挑戦を通じて、自分に向いていること、大事にしているものは何だったのか。
適職とは何かに理解を深め新たな仕事を始めることができています。
好奇心と安心欲求 ショート動画
https://youtu.be/rxWlMGWy9UI