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職場の人間関係:話せば解決するとは限らない

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:やる気を維持するヒント

チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。
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認知の歪みとその影響

職場の人間関係において、多くの方の誤算。
それは「6つの~だろう」

  1. 一度伝えたからわかるだろう
  2. 会話をすれば理解が得られるだろう
  3. 質問をすれば自分にわかりやすく相手が答えてくれるだろう
  4. 心を込めて話せば自分の気持ちは必ず伝わっているだろう
  5. 親切にすると相手も親切にしてくれるだろう
  6. 自分のことを相手はわかっているだろう

人間関係の問題が発生したときほど、このコトを信じて疑っていません。
「6つの~だろう」落とし穴です。

ですが、この「6つの~だろう」の考えは幻想ですよ。
現実はもっと複雑なもの。

問題解決の難しさ

よく受ける相談の中に「同僚や部下との関係修復」があります。
職場の人間関係の問題は、まるで裏切りのように感じることがあり、その意識のズレが関係を難しくします。

例えば、業務の進行中に同僚と意見が食い違い、お互いに誠意を持って話し合っても、互いの認識にズレが生じていた場合はうまくいくはずがないですよね。

ですが、認識のズレを整えていないことが原因で理解が得られないことは横に置いたまま。
「自分は正しいことを言っている、相手が間違っている」と、速攻で抗議するスイッチON!
「認めさせなければならない」という承認欲求を増幅させるスイッチON!

このことが、いわゆるイライラスイッチ発動。
絶対に引かないぞ!の負けないモードが始まります。
そのことから、勝か負けるかの戦(いくさ)が始まる心の流れです。

・・・とはいえ、脳の電気信号を司るシナプスのナセル技。
光よりも早い速度で思考を紡いでいくので、この流れを理解できないことは仕方がない。
単に、これまで生きてきた自分の経験の賜物だということ。

生きてきた訓練の結果、嫌だった記憶が思い起こされ、思考を通じて身体に反応すると覚え込ませてしまっただけ。
そこで、脳の電気信号から生まれた認知の歪みを理解して、自らを整えて認知の歪みを解いていく必要が出てくるわけです。

ですが、そんなことは互いに知るはずはありません。
そもそも、本人ですら、その感情を全く自覚をしていないのですから。
問題解決の難しさはこういった、それぞれの生き方や経験の積み重ねからくる誤認識と誤伝達が生み出す偶然の産物です。

短絡的な解決策は存在しない

電話やメールで「関係修復の方法をいま直ぐ教えてください。」と求める人がいます。

この連絡が一番難題。
私には経緯が全くわからない、見ず知らずの御仁ですから。

そして、傾聴する時間もなく、一般的な流れを伝えてほしいと懇願。
合うかどうかもわからない一般的な流れを伝えると「それはやりました。それは違います。」ということになります。
最後は、私はこうしたいと、「やることを決めていて、単なる決意表明」を私に対して行うのです。

職場の人間関係の問題は一言で解決できるほど簡単ではありません。
その背景や状況、関わる人々の特性などを理解しなければ、適切な解決策は見いだせません。
一般論を求めても、自分の問題には当てはまらないことが多いのです。

相互関係を踏まえて認知することの大切さ

職場で問題が発生した場合、相互関係を踏まえて、本当にその問題が解決されたのかを認知することが大切。

ただただ、問題が解決したかどうかを相手に尋ねるだけでは不十分。
そのうえ、相手が自分の当たり前と思う伝え方と誠意さを持って答えられるかは何処にも保証されていません。
問題が本当に解決されているかを確認するためには、相互関係を踏まえて認知することを通じた行動や態度の変化を観察することくらいでしょうか。

自分の当たり前を疑い、相手がわかってくれるという幻想を捨てる

はじめにお伝えしている、「6つの~だろう」は幻想と心しましょう。
相手が問題を解決しようとする意図を持っていない場合は解決は厳しい。
そして、大抵が相手は本音を語ることを避けて良い人を演技します。
結局のところ表面的な話し合いで終わる。
そのことで、あなたが願う到着点には辿り着くことは期待できないのです。

適切な対応を見つける

だからこそ認知の歪みとその影響がわかると、適切な対応が見えてきます。
例えば、相手の意見や行動の背景にある考え方を理解することで、対話の質が向上します。

他にも産業カウンセラーに事前の予行練習として話をすることで、自分の心を整え、相手に伝えられるように会話の練習をすることができます。
産業カウンセリングを受けることを通じて、自分の状況を冷静に分析し理解を深める。
そして、相手の心理面を客観的に理解を深めた上で、適切な対応策を見つける手助けを得ることができるのです。

まとめ

間関係の修復は一歩ずつ進めるもの

  • 職場の人間関係を修復するためには、「6つの~だろう」幻想を捨て、現実を直視すること。
  • 簡単に解決できるものではないと認識し、真剣に取り組む覚悟を持つこと。
  • 話し合いだけでは解決できない問題もあるため、行動や態度の変化を観察し、適切なアプローチを取ることが求められることを心すること。
  • 認知の歪みとその影響を理解し、産業カウンセラーに相談することで、自分の心を整え、効果的なコミュニケーションを図るためのサポートを得ること。


忘れてはならないのは、自らが人間関係の不和を生み出す原因を育んでいる可能性を探ること。
そういったコトを自覚し、関係修復を人生の長さに備えて一歩ずつ進めること。
焦らずに取り組むことが大切です。

幻想の「〇〇だろう」にご用心 ショート動画
https://youtu.be/rmfmmM6-mHk


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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

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