部下の退職理由:理解するためのヒント

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:激変する時代こそ聡明である秘訣

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そろそろ年度終わりに近づくと会社の取り組みが強化される時期ですね。
一年間の終わり間近になる企業の山場は、職場でも山場になるもの。

そういった時期に増えること。
「会社を辞めたい」と考える方々の気持ちも強化される時期到来です。

突然の退職宣言?思い当たる節は?

世の中には腑に落ちないことが多々あります。
特に部下が突然退職を言い出した時、納得がいかないことも少なくありません。

職場で共に働いていると、お互いのことを理解している「つもり」の積りが重なってジ・エンド。
そんな時のクリティカルヒットは、困惑しか生まれません。
相手の退職理由に納得できなければ腑に落ちないものです。

腑に落ちない2つの理由

「腑に落ちない」には2つの種類があります。
1つ目は、受け止められないということ
2つ目は、理解できないということ

1.受け止められない

部下の退職理由が受け止められない。
これは、自分には許し難いという意味合いが強いもの。
自分の感覚では考えられないときほどに、受け止められないということが起きます。

2.理解できない

一方、理解できないというのは、理屈に合わないと感じる気持ち。
特に話に整合性がないと感じることで、話し合いをしても腑に落ちない感覚が残ります。
これは意外と正しい感覚です。
間違った理論や力づくで押し通そうとされると、腑に落ちないと感じるのです。

真実を探るための数式

納得できない理由には、大抵の他に加算された部分があります。
例えば、足し算で表現すると、1+1=2のはずなのに、何故か1+1=5になっている。

納得できない答えの多くは隠された気持ちの反応数値が含まれているもの。
いわゆる認知の歪みや過剰反応、思い込みや誤解、被害妄想などが含まれることが多々。
この加算された中身がわからなければ、腑に落ちないと感じます。

また、誤解であればなおさら、「どうしてそうなった??」となるのです。
実際のところ、隠された反応数値が含まれた、この加算反応はよくあること。

~ちょっと余談 認知の歪みからくる事例~
一昨年ほど前の話だったでしょうか。
会話の中で何気なく、「AIが進化すると事務の仕事の仕方も変わってきますねぇ。」と話したんですよ。
一部の方が影に隠れて「事務の仕事がなくなると(私が)言った!事務のリストラが始まる!」と独りよがりに大騒ぎする方がいまして。。。

最初のうちは「どうしてそうなった??」と混乱しましたね。
事務の仕事が「変わる」とは言っても、「なくなる」とは一言も言ってないのです。
挙げくには「リストラが始まる」なんて、これっぽっちもカスってやしない。

・・・とはいえ、こんなことは日常茶飯事。
全ては認知の歪みと被害妄想的発想で受け止めていることがなせる技。
事例の内容はとても可愛いもんですよ。
ここには記載しませんが、行き過ぎた過剰反応は、相談を受けた人の進退や命の危険も高くなる場合だってあるんですから。

産業カウンセリングは、この認知の歪みを解いていくことから始まります。
職場に産業カウンセラーが必要になり、定期的に利害関係がない外部の役割を担える方を置くこと。
定期的に産業カウンセリングを取りれるは必須なんです。

具体的な対策

例えば、部下が「家庭の事情で退職したい」と言った時。
理由が「自分には仕事が合いません。」という場合があります。
このような場合、表向きの理由だけでは、全く腑に落ちないのです。

解決策:心理を読み取り、対応するスキルの向上

心理を読み取り、その都度対処していくこと。
これは戦略を立てて説得納得するような交渉術とは違います。
また、相手の考え方に対して「自分は正しく、相手の落ち度を是正する」という考え方であるとドン引きされます。

ベテランになればなるほど相手の心理を理解し読み取るスキルを高めること。
まったく整合性のない「腑に落ちない事」は、そのまま受け入れずに判断する力が求められます。
そのうえで根底にある本音を聞き出す。
そためには、傾聴力に基づいたアプローチが重要となります。

ただし、詰問と尋問にはご用心。
心に動揺が走ると、「何故?どうして?」と連続して聞き出そうとしがち。
気持ちを整えて、飲み物やお菓子を食べる雰囲気で対話をしていくと良い感じになりやすいです。

結論:理解し、対処するために

職場で突然退職を言い出されることは、多くの上司にとって大きなショックです。
ですが、腑に落ちない理由には必ず背景や隠された真実があります。

早期発見と率直なコミュニケーションは日頃からの積み重ね。
職場での関係を改善し、部下の本音を理解するためには、表面に現れた理由の判断は見落とします。
しっかりとその背後にある本当の気持ちや事情を探ることが重要です。

そんなに時間を取られないとお考えになりますし泣き言を言いたくなりますよね。
そのために、私達のような産業に特化した産業カウンセラーがいるんです。

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鎌田千穂(産業カウンセラー)

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組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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