上司との関係を見直す：仕事が合わないと感じたときの対処法

チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。

感情の変化とその影響

転職相談のうち一番困るのが、「人間関係が課題で仕事が合わない」という感情。
上司との関係が物事の善悪で判断できる場合はまだいいのです。
ですが、様々な出来事が積み重なり、「上司の言い方に傷つくし腹が立つ、人間関係が上手くいかないんだから仕事が合わない。トラブルなく速やかにやめたい」と思う相談を持ちかけられる時が一番悩ましいものです。

理由は、この気持ちのまま新しい職場に変わることが好ましくないため。
そもそも、認知の歪みによる心のフィルターができた状態。
このことで、同じ理由を探すことが得意になり嫌悪感は掛け算になり、マシマシ暴走状態。
その結果、また同じ理由で退職すると決めるからです。

悲劇の主人公スイッチは自分ではOFFに出来ない

とはいえ、この悲劇の主人公スイッチは厄介。
一度入ると自分では簡単にOFFに出来ないのです。

認識の違いから生まれた大きな溝は、転職するたびにトラウマなどという都合の良い言葉で、自らが思い込みによる深い亀裂を作ることになり易くて。
ずっと、心のエネルギーを消耗させていくスパイラルに入ってしまいます。

相談に来られるたびに、もう少し早く産業カウンセリングを受けていれば、「こんな嫌悪感も生まれなかったのに」と思うことも多く。

そこで悲劇の主人公スイッチが入った状態で産業カウンセリングを受けたとしたら時間は要します。
なぜなら、様々な想いや感情が邪魔をする。
感情の冷却期間含めて、認知の歪みを解いていくには、思った以上に時間を要します。

やり直しの気持ちと修復の可能性

どんなことでも、互いに関係を良くしたいという気持ちがあれば、職場の人間関係は修復の道を見つけ出せます。
ですが、こうした「上司の言い方に傷つくし腹が立つ、人間関係が上手くいかないんだから仕事が合わない。トラブルなく速やかにやめたい。」と感じたときの転職相談の場合。
残念なことに、相談者が話しているような気持ちは、職場では全く気がついていない。

相談者自身は、心のなかで日々なにかしら耐えています。
ですが、一見すると普通にしか見えない。
物わかりの良い素振りでいることで全く気がつきにくいことに本人の自覚はありません。

そして、周囲の人も、自分のことで必死のことが多くて一生懸命。
余裕もなく、作業効率に追われ喋ることも許されない雰囲気がそこに漂うわけです。
結局は、どの方も他人ののことなど、かまってはいられないもの。

ですからそういった職場だとハッとすると何らかの考え方に変化が見られます。
ですが、相談者のように、一度気持ちが離れてしまうと、全てはギロチンシャッターをおろしてしまうので、魔法使いでも現れない限り立て直しは厳しい。

部下の視点から見る関係の修復

特にこれが部下の場合、上司側よりも修復は厳しい。
それまでに部下は我慢強く、根気強く、前向きに捉えて、頑張っていたはず。
ですが、その我慢が不毛で無駄だと感じた時、一挙に振り子が振れるのです。

といっても、上司はこれまで気がついていない。
感情的に気持ちを伝えられるところから、初めて部下の気持ちを知るわけで。
「なぜいきなり？」という事になりがちのことが多いのも普通です。
上司側は、なんとかできないかと考え、話を聞いて対策や打開策を提案したとしても、部下には聞く耳はありません。

仕事が合わないと感じたときの対処法

先ずは、産業カウンセリングにお越しください。
そのことで、ケースを通じて自分の気持ちを言語化していきましょう。
次に、思考の論点整理を行います。
職場の人間関係を通じて視点の切り替えと対応のイメージトレーニング。
自分の気持に許可を下ろして腹落ちにつなげます。
最後に実践的なシミュレーションを行い職場での適応力を高めます。

他にも心理的手法を織り交ぜていくことで、相談者の心のフィルターを取り除きます。
そして認知の歪みを整えて行くのです。

まとめ

職場での人間関係が悪化すると、修復が非常に難しくなります。
早期発見と、率直なコミュニケーションを大切に。

どんなに努力しても、相手が真剣に取り組む姿勢を見せなければ、関係の改善は期待できません。
上司と部下の関係は、努力と理解が必要な人間関係の一部です。
もし職場での関係に寂しさや不満を感じたら、率直に話し合ってみることが大切です。

こういったことにちょっとでも思い当たる方。
職場での関係にモヤモヤするような思い当たることがあると感じたら一度話しませんか？
新たな気付きから心が軽くなる方は多いですよ。