職場の人間関係:声を挙げられないと感じたときに
チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。
1. 「共感疲労」というものがあるのをご存知ですか?
共感疲労は、他人の辛さや苦しさに寄り添いすぎることで、自分も心が疲れてしまう現象。
まるで自分自身がその困難を経験しているかのように感じることで、ストレスや疲労感が積み重なっていくのです。
この現象を「共感疲労」と名付けたのは、アメリカの心理学者チャールズ・フィグレーさん。
1995年にこの概念を定義し、英語では「compassion fatigue」と呼ばれることもあります。
日本語では「同情疲れ」や「思いやり疲労」とも訳されます。
その根底にあるのは他人の苦しみに共感しすぎることによる心の疲れです。
2. 共感疲労の原因
共感疲労が起こる原因は、個人によって異なります。
その中で、以下のような要因が挙げられます。
大きな災害を経験したとき:
家族や友人を失った悲しみや生き残ったことへの罪悪感が、心の負担を増幅させることがあります。
ニュースやSNSの影響:
ショッキングな映像や写真を頻繁に見ることで、知らず知らずのうちに心が疲れてしまうことがあります。
感受性が強い人:
他人の苦しみに敏感で、情報収集を熱心に行う人ほど、共感疲労に陥りやすい傾向があります。
3. 共感疲労のサインに気づこう
共感疲労の兆候として、次のような症状が現れることがあります。
身体的な症状:
慢性的な疲労感や頭痛、消化不良、睡眠の質の低下など。
精神的な症状:
イライラや気分の落ち込み、集中力の欠如、無気力感、不安など。
これらの症状は、自分自身に向けたサインかもしれません。
無視せず、早めに対処することが大切です。
4. 共感疲労を防ぐためにできること
共感疲労を防ぐための方法はいくつかあります。
以下のポイントを参考にしてみてください。
情報のコントロール:
TVやSNSなど、心に負担をかける情報を見聞きする時間を意識的に減らしましょう。
感情を話す:
自分の感情を信頼できる相手に話すことで、心の負担を軽くすることができます。
産業カウンセリングを受けることもオススメ。
十分な睡眠をとる:
しっかりと休むことで、心と体のバランスを保ちましょう。
オンとオフの切り替え:
マインドフルネスや呼吸法を取り入れて、心をリセットする時間を作ることも効果的です。
共感疲労は、誰にでも起こり得ること。
自分や周りの人の様子に少しでも変化を感じたら、早めに専門家に相談することが重要です。