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自律と協働が生む成長:人材育成の成功法則

2024年6月7日

テーマ:心のあり方のヒント

コラムカテゴリ:ビジネス

チホズスタジオ
産業カウンセラーの鎌田千穂です。
福岡市でオンラインや訪問を中心としています。
事業内容は産業カウンセリング及びコンサルティングサービスです。
チホズ文字分析による、人材分析及び提案も行っています。

部下を持つ方々の最大の悩みとは?

最近の調査によれば、部下を持つ方々の一番の悩みは「人を育てること」
マネジメントにおいて「人材育成」が最重要課題なのかどうかは横におき、多くの人がこのテーマに悩んでいることは間違いありません。
今回は、この「人材育成」について掘り下げてみましょう。
会話

人材育成って何をすること?

5000人を超える働く方々との産業カウンセリングを通じて、感じている課題は「誤伝達と誤認識」
どのような立場でも、人間関係の課題は当然のようにあります。

相手に対して、
・人災と感じる方
・人罪になっていないか悩む方
・人在とは何かに没頭する方
・人財として活かせているか自問自答する方
と考え方は人それぞれ。

ですが、これは全てが結果論からくるの悩み。
しっかりと物事の本質(在り方)を捉えているならば、物事の結果に対して、的をいた方法(やり方)が見えてくるものです。

そこで、人材が人災に感じてしまっている方に、「これまでの素晴らしい経験があるご自身の言葉が、その経験がない相手に対して、どれほど正確に伝わっているかに意識を向けて行動しているのか」ということを軸に接し方、伝達の仕方、育成の手法をお伝えしています。

それと同時に「人を育てるって、具体的に何をすることだとお考えですか?」ということの論点整理も行います。
人が成長し、育つためには、認知の歪みを修正し、自律し協働できるようになることが重要だからです。
そのことが可能になってはじめて「相互尊重の元に考え行動できる自立型人材」に近づいて行くのではないでしょうか。

自律と協働がカギ

「人材育成に時間が足りない」と感じる部下を持つ方々は、知識や技能を教えることに多くの時間を割く必要があると思いがち。
でも、「自律と協働」の視点で考えると、マネジメントの役割や意識が大きく変わります。
部下に対して、自らが何に対して貢献すべきかを決定できることが重要。
そのことで「セルフマネジメント」によって自立した個々が強く目的を共有して、協働することで、期待を超える結果が生まれるからです。

自由裁量がモチベーションにつながる

企業のコンサルティングやトレーニングの場で「最もやりがいが高かった職場とその理由」を聞くと、多くの人が次の3つを挙げます。

① 目的の共有
② 自由裁量を与えられ、任されていること
③ 信頼関係とコミュニケーション

「自由裁量」が多くの回答を占めているとご存知でしたか?
どのような状況であれ、人は自由を与えられ、自らの責任で仕事に取り組むことを望んでいます。
「あなたのこういう能力や姿勢を信頼しているから、任せたい」という具体的なところに対して伝えられる言葉ほど、人のモチベーションを掻き立てられるものはありません。

育てようとすればするほど人は育たない

現代の企業は「人材育成をしなければ」というプレッシャーに囚われがちです。
しかし、「育てなければ」と思うあまり、本質を見失ってしまうことがあります。
人を育てることが目的になってしまうと、その人の弱点にばかり目が行きがちです。
大切なことは、「この人の強みを生かして、どのような優れた成果を生み出せるか」を考えること。

そのことをしていても、「何のために」の軸がズレてしまえば意味がありません。
しっかりと「組織が目指す高いところ(経営理念)」に基づき、社会課題を生み出さない企業として責任ある行動(行動指針)をする自覚から教育の基盤が作り上げられます。

そういった、働く人たちが「この会社で働き、共に成長していく一翼の翼を担う存在」という誇りや使命感こそがカギを握る。
育てようとせずとも、より良い方向性に人が意識を向けることができ、企業が大きく成長することになるのです。

やりがいのある責任と自由があるか

多くの企業では、社員に多くの役割を与え、期待値を高く設定しがち。
ですが、業務のできない部分を管理することに重点を置きすぎると、社員のモチベーションは低下します。

「仕事の全体が見えない」
「お客様がこの仕事でどう喜んでいるのか想像できない」

といった声もよく聞かれます。
このような環境では社員は受け身になりがちで、それが「人が育っていない」と映ることが多い。
逆に、能力がある人でも、管理が強すぎる環境では自由に活躍する機会がないことばかり。

人というのは、自由な環境が与えられることで、たとえ失敗や挫折を経験しても、結果的にその仕事にやりがいを感じ、成長していくもの。

つまり、自由裁量で信頼すること、悩んでいる時には、救いの手が差し伸べられているという安心感があると、人は本当に育つのです。
これこそが、マネジャーにとっての最も重要なスキルかもしれません。

まとめ:人材育成の本質とは

人を育てる立場になった多くの方が抱える「人材育成」の悩み。
その本質に迫ると、
「正確な情報を正確に共有できているか」が重要なカギ。
「自律と協働と信頼」の調和は保てられているか。
そのために、組織活動として軸を不動に「誤伝達と誤認識」をしていないか。

に意識を向けること。

もちろん、具体的な知識や技能を教えることも大切。
それと同時に、社員が自らの強みを生かして自由に働ける環境を提供することで、育成の力が発揮されていくのだと考えています。

自由裁量による相互の信頼関係を築くことで、社員はモチベーションを持ち、自ら成長していくことができます。
そのためには、あなたが彼らの伸びしろと成長欲求を信じることが必要になります。
各々の強みを引き出し、責任と自由のもと、何かあったときも守られているという安心感の調和がとれていると人間関係を信じられているから伸びていく。
軸を不動にした真の「人材育成」が整えば、組織の成長が感じられ、企業の成長にも繋がっていきます。

あなたは、信頼し、任せ、自由に働ける環境を作り出すことできていますか?
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この記事を書いたプロ

鎌田千穂

業務改善と人材育成のプロ

鎌田千穂(Chi-ho’s studio)

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