前編: 部門間の対立が企業を脅かす
前回は、
HRテックCRMを使った顧客関係を構築し、
組織が成果を出せるための道具についてのお話を通じて、
皆さんのサービスを利用される方の考え方が大きく変化しているかを知ることで、
新サービスを継続提供し続ける目安を手に入れることができるということをお伝えしました。
新型コロナウイルスのパニックで見えてきたもの
今回の新型コロナウイルスのパニックのおかげで見えてきたものは
“国内で生産、取引、販売ができる店舗を持つ企業は強い”と感じています。
輸入に頼っている企業は、輸入先に会社の未来を託しています。
2012年に起きた中国の反日デモは、日本企業への大規模な襲撃が引き起こされる事態に至っており、日本企業が工場や店舗の操業・営業を一時停止していたことがありました。
その際、日本国内で販売する商品の供給が止まる可能性があると懸念されることや日本への物資不足に対して指摘があったはずでしたが、日常が取り戻されることで忘れ去られてしまいました。
そして、今回の新型コロナウイルスの影響により、全世界がパンデミックとなり、貿易が完全に止まってしまったことで、輸入に頼っていた商品の供給も同時に止まってしまうという事態を招いてしまいました。
2012年に起きた中国の反日デモは大事の前の小事。輸入に頼り切っている危険性は、物資不足を事前に察知し対策を打てる一つの出来事だったのではないでしょうか。
経営戦略を見直し軌道修正が必要
もともとの日本は2010年まで過去30年間ずっと輸出額のほうが輸入額を上回っていました。
2010年ごろから次第に操業先を海外に移し始めていたころは、日本でも十分に生産ができる力や仕組みがあったので、こんな風に困ることはなかったかもしれません。
また、今は個人で輸出ビジネスを始める人がとても増えています。
その中には、転売目的でネットショップや店舗から手に入れることが難しい商品や限定品などを転売目的で購入し、仕入れた商品を売った差額で利益を得るよう販売する「転売ヤー」といわれる方々がいます。
悪質なものに関しては、希少価値の高いモノや人気商品などを買い占めて高額で販売するため、正規の価格では手に入らないような社会問題にまで発展しています。
そんな自分たちが使っている日用品含めた多く必需品になるモノを“国内で生産、取引、販売ができる店舗を持たない”実体のない事業体から、購入し続ける以上、自分たちが一番必要なモノが、今回の様に手に入らなくなることは、次も起こり得るのではないでしょうか?
私は、今回の新型コロナウイルスの影響で起こった物資不足は、映画で見た戦後の闇市がインターネット上で開催されているような錯覚に陥ってしまいました。
その中で、滞りなく安定してモノやサービスを供給ができるところが救世主になったのです。
それが、“国内で生産、取引、販売ができる店舗を持つ企業は強い”という事の証明になりました。
新型コロナウイルスの影響は、多くの「当たり前」という考え方を見直すきっかけになり、
転売目的の販売もこれからは大きく規制がなされ、更に厳しく取り締まる法律も変わる可能性がないとは言えません。
そういった中で、このブログを読まれる方々は、更に新しい発想と短絡的な物売りの見直しも急務になる予測すると共に、“国内で生産、取引、販売ができる店舗を持つ企業は強い”というところを念頭に、変わりゆく法律を含めた新ビジネス展開に対する準備が必要になると考えています。