売却した後も自宅に住み続けられる!新相続対策術
相続の専門家「マリブ不動産コンシェルジュの石田です。
今回は、高齢の親が住む実家の相続についてお話しします。
「83歳の母が一人で実家に住んでいます。いずれ相続になると思うのですが、更地にして売却すべきか、このまま保有すべきか悩んでいます」
このような相談を多くいただきます。今回は、それぞれのケースのメリットをご紹介し、判断のポイントをお伝えします。
【更地にして売却するケース】
更地にして売却する場合の最大のメリットは、相続人の負担軽減です。
実家を保有し続けると、以下のような負担が発生します。
・毎年の固定資産税(建物・土地)
・建物の維持修繕費用
・空き家になった場合の管理費用
また、売却により現金化できるため、相続税の納付資金に充てることも可能です。
兄弟姉妹で相続する場合も、現金であれば分割がスムーズで、家族間の争いごとを事前に避けることもできます。
【現状のまま保有するケース】
一方、保有を継続するメリットは、まず母の住まいが確保できることです。
高齢者が新しい環境に適応するのは容易ではありません。
馴染みのある地域での生活を継続できる価値は大きいでしょう。
また、不動産価値の上昇が期待できる地域であれば、将来のキャピタルゲインも視野に入れられます。
駅前再開発などの計画がある地域は特に検討の余地があります。
【結論:判断のポイント】
では、どう判断すればよいのでしょうか。以下の3点がポイントです。
①母の意向と健康状態
何より大切なのは、母の希望です。また、自立した生活が可能か、介護が必要になりそうかも重要な判断材料となります。
②相続人の経済状況
固定資産税や維持費を継続して負担できるか、検討が必要です。
③不動産の立地・状況
築年数、改修の必要性、地域の将来性などを総合的に判断します。
【最後に】
正解は一つではありません。ご家族の状況に応じて、最適な選択は変わってきます。
迷われた際は、相続の専門家にご相談ください。具体的な数字を基に、ベストな選択をご提案させていただきます。
次回は「実家売却時の具体的な注意点」をお伝えする予定です。ぜひご覧ください。
【相続トラブルを回避する秘策】
著書「一番得する相続vs絶対損する相続 高齢化社会で知識なき不動産相続は損するだけ」
https://amzn.to/3BfNqZe