英検1級道場-(続編)英検1級合格を目指している受講者に、英検2級の読解問題を使ってリスニングとリーディングを同時に鍛えるレッスンをしています

山中昇

山中昇

テーマ:道場のレッスンはこんな感じです

12月9日に下記の記事を掲載しました
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5150296/

これは、フェークニュースが意図的に使われた実例を紹介している記事を取扱ったものです

今朝は、その続編である Smelling Fear を鍾愛します

概略はこうです
・匂いは、動物にとっても、人間にとっても不可欠のものである
・匂いは、記憶と密接に結びついている
・ある大学で実験が行われた
・被験者に、痛みを与えながら、ある一人の男の写真を見せ、同時にバラの匂いを嗅がせたら、その後、男の写真を見たり、バラの匂いを嗅ぐと恐怖心を起こすようになった
・これは、被験者が、男の写真と、痛みと、バラの匂いをまとめて一つの記憶として覚えたから
・一方で、人間は、怖いものでも、何度も見ると怖くなくなるという特徴があり、これを利用して、怖がりの人を治療できる可能性があると考えられている
・被験者をバラの匂いがする部屋で寝かせたら、夢の中で男(恐怖を感じる)の写真を何度も思い出し(バラの匂いがするので)、翌朝、その写真を見せると、怖がらなくなっていた
・このことから、匂いを使って、恐怖心を取り除く治療に使える可能性がある

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私は、この英検2級の読解問題を使って下記のようなレッスンをしています
①ワードの読み上げ機能を使って、ネイティブの発音の放送を通しで聞かせる
②理解したことを日本語で説明させる(全訳ではなく、断片的でもいいから理解できたことをすべてアウトプットしてもらう)
③理解度に応じて、繰り返し聞かせながら理解度を高めていく(全体→段落→センテンス→単語レベルまで掘り下げる)
④完璧に理解できるようになったら、テキストを見ながら放送を聞く(理解度に応じて繰り返す)
⑤音読させる
⑥日本語で説明させて理解を最終確認する

大事な点は②と⑥です
英語で理解できていないと日本語でもうまく説明できない

「英語ではわかっているのですが、日本語で説明できません---」という人が居ますが、これは完全に嘘です 。このことは数えきれないくらいの実験で証明されています

英語で読んだり聞いたりしたことが理解できているかどうかの唯一の証明は、日本語で説明できるかどうかです 。理解できていれば、例えば、小学2年生でも、日本語は稚拙ですが、話の筋をしっかりと説明することができます

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今回使ったテキストで特徴的なことがあります
それは、[太字]9割近い受講者が、下記の英文の中の while を聞き間違えるか、聞き落とすために、意味を誤解する
ことです

ほぼ全員が、「恐怖心を呼び起こす男の写真」と誤訳します
正解は、痛みを与えながら、ある男の写真を見せる です

ここからわかる事実は、英検1級合格を目指して勉強している英語が良くできる日本人の大半は、中学1年で習う while が聞こえないのです!!!!

1級のリスニングは難しい----と言うのですが、実はそうではないことがわかります
真実は、2級レベルの基礎が不安定なために、1級はおろか、2級レベルのテキストでも十分理解できていないのです

She showed participants a picture of a man whilecausing them pain.

この直後に、下記のテキストが続きます
つまり、被験者は、同時に、痛みを与えられ、ある男の写真を見せられ、バラの匂いを嗅がせられるのです
3つの感覚を同時に刺激されると、それがまとまって一つの記憶として記憶されると言っているのです

At the same time, she had them smell roses.
Later, when the people saw the picture again or when they smelled roses, they became afraid.
This is because they remembered the smell, the picture, and the pain together as one memory.

20人近い受講者と同じレッスンをしましたが、一番出来がよかったのは、またしても、前回紹介した中学1年生でした!

小学校は国内のインターナショナルスクール
私とのつきあいは3年
6年生の2022-1で英検1級に合格した逸材です

今回は、もう一人、インターナショナルスクールに通う中学3年生もほぼ完璧に理解できていました

2人とも、英語も抜群ですが、日本語もしっかりしています
知識も幅広いです

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今回取り上げた記事とグーグル翻訳を貼り付けます

Smelling Fear
The sense of smell is an important tool for animals that live together in groups.
Dogs and wolves, for example, use smell to communicate with their families and with other groups.

In a similar way, smell is important for humans.
In fact, it also helps us develop social skills.

Some scientists say that without smell, we would have trouble recognizing family members and learning how to get along in a group.
This is because smell is closely related to our memories.

Katherina Hauner, a researcher at Northwestern University in Chicago, did an experiment to learn about smell, memories, and feelings-in particular, fear.

She showed participants a picture of a man while causing them pain.
At the same time, she had them smell roses.

Later, when the people saw the picture again or when they smelled roses, they became afraid.
This is because they remembered the smell, the picture, and the pain together as one memory.

Before beginning her experiment, Hauner had believed that there was a way to use smells to help people get rid of their fears.
She knew that when people see something that they are afraid of many times, they learn not to be afraid of it.

In her experiment, Hauner had the participants sleep in a room that smelled like roses.
While the participants were sleeping, the smell caused them to remember the picture in their dreams many times.

When they woke up, they were less afraid of the picture. Hauner was not surprised by the results.
She hopes doctors will use these results to develop treatments for fears in the future.

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グーグル翻訳(概略理解のための参考程度に使ってください)

恐怖の匂い
嗅覚は集団で暮らす動物にとって重要なツールです。
たとえば、犬やオオカミは匂いを使って家族や他の集団とコミュニケーションをとります。

同様に、人間にとって匂いも重要です。 実際、それは社会的スキルの発達にも役立ちます。
科学者の中には、匂いがなければ、家族のメンバーを認識したり、集団の中で仲良くやっていく方法を学ぶのが困難になるだろうと言う人もいます。
それは匂いが私たちの記憶と密接に関係しているからです。

シカゴのノースウェスタン大学の研究者キャサリン・ハウナーは、匂い、記憶、感情、特に恐怖について学ぶ実験を行いました。
彼女は参加者に苦痛を与えながら男性の写真を見せた。 同時にバラの香りを嗅いでもらいました。

その後、人々が再びその絵を見たとき、またはバラの香りを嗅いだとき、彼らは恐れるようになりました。
匂いも絵も痛みも一緒に一つの記憶として覚えているからである。

実験を始める前、ハウナーさんは、匂いを使って人々の恐怖を取り除く方法があると信じていました。
彼女は、人は怖いものを何度も見ると、それを恐れないことを学ぶことを知っていました。

ハウナー教授は実験で、参加者にバラの香りがする部屋で眠らせた。
参加者は寝ている間、その匂いで何度も夢の中でその写真を思い出しました。

彼らが目を覚ますと、その絵に対する恐怖は軽減されました。
ハウナー氏は結果に驚かなかった。

彼女は、医師たちがこれらの結果を利用して、将来恐怖症の治療法を開発してくれることを望んでいます。

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山中昇
専門家

山中昇(英語講師)

英検一級道場

英検1級1次・2次試験合わせて通算87回合格という実績と経験を生かし、朝7時から夜10時までオンライン(zoom)マンツーマンでの英語レッスン。年齢・場所不問、世界中に受講生あり。オフ通いも可能。

山中昇プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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