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このコラムに度々書いていますが、英語の達人になろうと思ったら、日本語の達人にならなければなりません。
日本語でわかる範囲でしか、英語もわからないのです。
すなわち、日本語(日本人としての教養)が幼稚園並みであれば、英語もそれ以上にはなりません。
反対に、日本語において、教養の高い日本人であれば、教養の高い英語力を身に着けることができます。
言い換えれば、日本語は幼稚園並み、英語は大学生並みというのは、ありえません。
反対に、日本語は大学生並み、英語は幼稚園並みというのはありえます。
単純に英語の勉強が足りないだけのことです。
このような観点から、私は受講者に貪欲に知識を取り込み、教養の高い日本人になることを要請しています。
私は多数の英語の達人を知っていますが、一人の例外もなく日本語の達人です。
また、すばらしく高い教養の持ち主です。
今回は、2件の日本に関する記事をアップします。
まずをその一つをご紹介しましょう。
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暦の話①芭蕉の俳句に見る日本の暦
大暑も過ぎ、暑い毎日が続きます。
沖縄はすでに台風を迎える季節になっています。
今年の梅雨は、沖縄の台風のような全国でかなりの暴風雨が吹き荒れました。
こうした中で、思い出したのが、芭蕉の句です
「五月雨を集めて〇〇〇最上川」
正解は何でしょうか?
集めてはやし、ですね。
この句は「五月雨を 集めて涼し 最上川」という句が元で、最上川の船町・大石田という地域で行われた句会で詠まれたものでした。
意味は「暑い7月に、梅雨を集めたような最上川から吹いてくる風が涼しいことだ」というもので、とても優雅で風流な句でした。
ところがその後、松尾芭蕉は川下りをしたことによって急流の激しさを感じ、「五月雨を 集めてはやし…」と句の内容を変更したそうです。
当初、私はこの句に違和感がありました。なぜかというと、五月雨は激しい雨ではなく、ちょろちょろと降る---という印象なので、なぜ「集めてはやし」なのか、ということです。
芭蕉がこの句を詠んだときは、旧暦の5月29日、現在の暦でいえば7月15日現在の暦でいえば7月15日に当たります。まさに、梅雨のこの時期、集中豪雨で最上川が増水して逆巻いていたのだと思います。
このように読み直すと納得できます。
もうひとつ紹介しましょう。芭蕉が山形の立石寺で詠んだ句。
「閑さや 岩にしみ入 蝉の声」
この句にも違和感がありました。
詠んだのは元禄2年5月27日。5月に蝉がいるはずがない。おかしいと感じていました。
ところが、今の暦では7月13日。少し早い気もしますが、ありえないことではありません。ちなみに、この蝉が何蝉かという議論が文学界では何年も続いているそうです。私は、ミンミンゼミだと思います。みーーーーーーん、みーーーーん、みー---ん、みいーーーーーん。あの鳴き声こそ、岩に染みいる感じがします。
「しずけさや」はどんな字を書くか、ご存知ですか?
「閑」門を閉じてつくりあげたような」しずかさ、ひっそりしている
暦というと、映画「天地明察」を思い出します。
江戸時代に日本独自の暦をつくろうとした安井算哲(あらため渋川晴海)(主演:岡田准一)の話。
囲碁棋士であり天文暦学として初めて大和暦をつくり改暦するまでを描いています。
映画には和算の大家である関孝和(配役:市川猿之助)も登場し、興味深い物語になっています。
興味があったら、ご覧になってみてください。