英検1級道場-一文がやたら長い英文解釈はこうします―ニューヨークタイムズ記事の実例②
どこで仕入れた情報かは思い出せないのですが、大変大きな衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。
ペリーが四隻の軍艦を率いて、浦賀沖に現れた時、幕府の担当者が船を漕ぎだして黒船に近寄り、同行していた通詞(通訳)が大声で叫んだそうです。
I can speak Dutch. This is the only English I know.
「私はオランダ語ができる。これが唯一、私が知っている英語だ。
ペリーも日本側の事情を知っていて、船内にはオランダ語、中国語、朝鮮語ができる通訳を乗せていたそうです。
つまり、ペリー来航時、まともに英語ができる日本人は幕府にもいなかったということです。
江戸時代を通じて約260年間、公認されていた外国語はオランダ語でした。
今日、オランダ語ができる日本人などほとんどいないと思いますが、現状を見ると英語教育がこの150年間で急速に進んだことに驚きを隠せません。
日本では、グローバル化が進展する中で、国際語としての英語がますます普及してくると思います。
現実に英検1級道場でも、常に10人以上の小学生や中学生が学んでいます。
今、英検1級道場の最年少は小学校2年生で、2級合格を目指しています。
2級の面接を担当した方に聞いたのですが、面接試験をした大半が小学生だったそうです。
2級は、高校卒業レベルとされていますが、英語教育の若年化には、ただただびっくりしてしまいます。
準1級をサポートしている受講生は、数名を除いて全員小・中学生です。
近い将来、中学生になった時には、かなりの生徒が準1級の合格証を持っており、英語の先生が相手にされない時代がすぐそこまで来ている、と感じる今日この頃です。
そうした中で、心ある先生方が英検1級道場にコンタクトをしてこられます。
塾で先生をやっている複数の受講生から聞きましたが、教えている生徒たちから、「先生は英検何級か」と聞かれるそうです。そして「準1級だ」と答えると、バカにされるそうです。
ちなみに、3年前に文部科学省がマスコミに公開した数字で、中学の英語教師で準1級であると証明できる先生は4人に1人、高校でも2人に1人、という状況が広く知られることとなりました。
さらにびっくりするのですが、1級合格証を持っている先生は中高で5%くらいと聞いたことがあります。
学ぼうという意欲のある先生は居られるのですが、レポートをやたら書かされたり、部活に動員されたりして、時間がとれないと嘆く先生方が多いようです。