英検1級道場ー英検挑戦を続ける私自身の戦いの記録をお伝えします<第3回>
私は、ジャパンタイムズの記事について二つの点を指摘したい
■やり玉に挙げる相手を間違えている
・批判すべきは、日本の学校における英語教育であり、英検ではない
・特に問われるべきは、学校の英語教師の英語力の低さだ
裏をとっていないが、聞いた話では、英語教員採用試験ではTOEIC650だそうだが、もし本当なら驚きだ
このレベルは、習うレベルであり、教えるレベルではない
昨年、文部科学省が公開した数字にはさらに驚く
中学の英語教員で、自分が英検準1級以上(TOEICで730-860くらいと言われている)であることを証明できるのは
4人に一人だ! つまり、中学の英語教員は4人中3人が英検2級以下、TOEICで730に届かないのだ
高校教師でも二人に一人とのことだが、この点にもっと焦点を当てて議論すべきではなかろうか?
・英検がいけないのなら、TOEICやTOEFLはまともなのか?
私は、TOEICがその人の英語力を正確に反映するという風には全然思わない
現に、TOEIC対策教師で有名なAさんはまともな英会話ができないと聞いている
TOEICリスニングで満点という人が英検1級道場にはたくさん来られるが、期待外れの実力の人が大半だ
理由は簡単だ
TOEICは設問と選択肢が印刷して示してあるので、「先読みして、待ち伏せ攻撃すれば正解が得られる」からだ
論より証拠。攻略本には必ずそう書いてある
そもそも、「攻略本」があるということがまともではない
英語学校には、企業から 「なんでもいいからとにかくTOEICの点数をあげてくれ」 という注文が入るそうだ
どう考えてもおかしい
TOEICは、「企業版の受験英語」になっている
英検が日本の英語をダメにした戦犯と言うなら、TOEICも同罪だ
だから、問題の本質は、これらの試験にあるのではない
英語が受験になり、進学や昇進に直結する道具としての位置づけを強く持つことが問題の根源だと思う
ひとつ提案だが、大学受験から英語をなくしてみてはどうだろうか?
日本人の英語が、少しはまともになるだろうか?
■国際比較とは何なのか?
・日本は国際比較で英語力が落ちているというが、何をどう比較したのか是非知りたい
・日本は、ABCも書けない高校生なども参加していると思うが、外国はどうか?
・外国では、選抜メンバーや、優秀校だけ参加している事実はないのか?
・例えば、インドは、男性の4割、女性の6割が読み書きができないと聞いているが、当然、英語の国際比較テストでは、読み書きができる、インド社会では裕福で優秀な層だけが受験しているはずだ。当然、成績は日本よりいいはずだ
・要するに、同じ尺度の比較になっているのかという疑問だ
以上