NLPはじめ複数の手法を駆使したアプローチで、1人1人に最適なカウンセリングを（3/3）

苦い子育て経験があるからこそ分かる、親や指導者の抱える悩みに応えたい

　いよいよ心理カウンセラーとして開業した西さん。カウンセリングにセミナー開催にと充実した毎日を送りながら、プライベートでは自身の過去と向き合う時が訪れます。

　幼い頃に辛く当たった長女が思春期になり、猛烈な反抗期を迎えていました。「お母さん嫌い！」と言う長女と派手なケンカをした日、西さんは静かに言いました。

「このままじゃ家族がバラバラになるよ。本当にこれでいい？」
長女の答えは「このままは嫌だ。家族仲良くしたい」

「分かった。私はあなたを信じて待つ。何があっても、その気持ちを持ち続けていてくれたら絶対いつか仲良くなれるから。大丈夫」
西さんの言葉を聞いた長女の態度は徐々に軟化し、大学生になった今では「毎日のようにハグします(笑)」というほどの仲良し母娘になりました。

　西さんは言います。
「仕事や夫婦・人間関係でストレスがある中、決して親の思い通りにならない子どもを育てるのは本当に大変ですよね。お母さんの心に余裕がないと、矛先が子どもに向くこともある。子どもにひどいことをしてしまったとしても、自分を責めないで下さい。私のように、その後の接し方次第で挽回が利くということを知っていただきたいんです」

　目指すのは、子どもがのびのびと成長していける社会。
カウンセリングやセミナーを通じ、まずは子どもと接する大人のメンタルをサポートするほか、子どもとの接し方のポイントも伝えたいと、西さんは考えています。今後はスポーツや習い事に打ち込む親子を対象に、コーチング理論を使った子育てセミナーも開催予定です。

（取材年月：2019年1月）