多目的は無目的-新国立競技場問題の論点-
中心市街地や商店街が衰退しているとその地域が衰退しているように表現することが多くなっています。
過去に人で賑わっていた商店街がシャッター通りとなり、さらに地価下落報道などが伝えられるとさらにその地域が衰退しているように評されてしまいます。
本当に中心市街地や商店街が衰退していると、その地域まで衰退しているのでしょうか。
確かにある産業に特化した都市が形成した歴史があると、機関となる産業が時代の役目を終えたことで人口も経済も縮小してしまうということはあります。この場合は人口増加に比例して中心市街地や商店街が賑わってきただけであり、基幹産業が役目を終えることで元の規模に戻ってしまうということはあります。
一方で、大都市郊外の都市や地方の中心都市などは郊外型大規模ショッピングモールなどが建設されると、新しい商業集積地区が創設されることになり、商業としてのサービスの拠点が移っただけで地域が衰退した訳ではないのです。
しかし、未だに中心市街地や商店街が衰退しているとその地域は衰退傾向にあるという評価を受けることになっています。まちの活性化指標を見直してみると興味深い結果がでてくるのではないでしょうか。