自由にしたのに、なぜ組織が回らないのか④ 〜元全日本 栗山監督に見る「目的が人を動かす組織」〜

蛯原健治

蛯原健治

テーマ:組織づくり チームビルディング 事業承継

組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。
社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる組織作りのコツをお届けします。



栗山英樹 監督を見ていると、
前回書いた、
落合博満 監督とは、
また違う強さを感じます。


一般的には、

落合監督=管理型

栗山監督=対話型

のように言われることも多い。


確かに、
表面的にはかなり違う。


でも私は、
実は似ている部分も大きいと思っています。


それは、
「何を大事にする組織か」が、
非常に明確なことです。


例えば、WBCの時も、
目標は、「世界一奪還」。


でも、
栗山監督が話していたのは、
それだけではありませんでした。


「野球の未来」

「次世代へのバトン」

「子どもたちに夢を見せる」


そんな言葉が、
何度も出てきていた。


つまり、
“何のために戦うのか”
が共有されていた。


ここが、
非常に大きいと思います。


だから選手も、
「監督に言われたからやる」
ではなく、
「この目的のためにやる」
になりやすい。


これは、
中小企業でも同じだと思います。


最近は、
「自主性を持ってほしい」
「主体的に動いてほしい」
という相談が増えています。


でも、
目的が共有されていない状態で自由にすると、
結局、
「何をやればいいんですか?」
になりやすい。


逆に、
目的が共有されている組織は、
多少状況が変わっても、
現場で判断できる。


つまり、
対話型組織とは、
単に優しい組織ではなく、
“目的を共有して、
現場が自ら判断できる組織”
なのかもしれません。


ただ、
ここで誤解してはいけないのは、
栗山監督は、
想いだけで組織を動かしていたわけではないことです。


実はかなり、
データや合理性を取り入れていた。


・コンディション管理。
・役割設計。
・分析。
・育成。


メジャー的な考え方も、
かなり入れていたように思います。


つまり、
「感覚だけの対話型」
ではない。


むしろ、
合理性や管理を通った上で、
目的を共有している。


だから、
選手も安心して、
主体的に動ける。


これは、
前回書いた、
落合監督とも少し似ています。


やはり、
土台には、
・役割
・基準
・準備
・管理
がある。


その上で、
「何のためにやるのか」
が共有されている。


だから、
組織として機能する。


最近、
中小企業でも、
「管理は悪」
「数字より人」
みたいな話を聞くことがあります。


でも本当は、
管理や合理性があるからこそ、
人も安心して動ける。


その上に、
目的や対話が乗ることで、
組織はさらに強くなる。


栗山監督を見ていると、
私は、そんなことを感じます。



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