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蛯原健治

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蛯原健治(えびはらけんじ) / コンサルタント

EBIマネジメントオフィス

コラム

すっかり春ですが、海面下の氷山が重要です!

2024年4月15日

テーマ:組織づくり チームビルディング 事業承継

コラムカテゴリ:ビジネス

組織と仕組みづくりパートナー/中小企業診断士の蛯原健治です。
 社長がいちいち言わなくても、社員が勝手に動いて利益が2倍になる
 組織作りのコツをお届けします。


「社長のおごり自販機」を知っていますか?
社員証もしくは専用カードを
社員が二人同時に自販機にかざすと、
なんと飲み物が2本無料ででてくる。
というシステムです。
 
二人で自販機にいかないといけないので
何気ない雑談が生まれて
コミュニケーションが活性化されるというものです。

SUNTORYさんとKOKUYOさんがコラボして開発したようです。
「社長のおごり」ではなく、「部長のおごり」や、
「工場長のおごり」と名前を変えることもできます。


今って、雑談もしにくい仕事環境ですよね。
また、コロナ禍を学生時代で過ごした新入社員は、
そもそも集団でのコミュニケーションの免疫がないですし、
さらに、コロナ禍で3年以上社員同士の会話を
なるべく避けてきています。
よって、気軽に雑談できる仕組みは必要のようです。


では、この解決策が生まれてくるものの見方は
どうであったかを紐解いてみます。

「できごと」  
 社員同士の業務外の会話である雑談がない。

「時系列パターン」
 雑談がない職場の状態がずっと続いている。

「システム構造」 
 しゃべりかけるきっかけ(がない)
→雑談(がない)
→コミュニケーション(がない)
→職場の良い関係性(が下がる)
→しゃべりかけるきっかけ(がどんどん減る)
 というループが職場で回っている状態です。

「メンタルモデル」 
 職場では気軽に話しかけてはいけない
 人に話しかけるのはめんどくさい

*メンタルモデルとは、システム構造の前提となっている
いろいろな意識・無意識レベルの前提や価値観のことです。


氷山図で表してみます。
「できごと」、「時系列パターン」、「システム構造」
を垂直に並べた氷山を書きます。

「できごと」だけが、海面から上に出ている状態で、
「時系列パターン」、「システム構造」、「メンタルモデル」の順に海面の中です。 

海面の上にあるものだけが、はっきりと見えますが、
後は見えません。

海面下で何がおこっているかを見ることが
問題解決のはじまりとなります。


図で表すと以下です。


問題解決するためには、このシステム構造を変えることが重要です。
ループ図の連鎖をどうやって立ち切るのか、が重要です。

社長のおごり自販機を導入する 
 しゃべりかけるきっかけ(が増える)
→雑談(が生まれる)
→コミュニケーション(が増える)
→職場の良い関係性(相手のことを知り、関係性が上がる)
→しゃべりかけるきっかけ(が増える)

というシステム構造の連鎖を断ち切る施策を実施することで、
問題が解決しました。


皆さんも組織の問題を一度氷山図で書いてみませんか?
いろいろ見えてくるものがあるのではないでしょうか?



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