特定就職困難者雇用開発助成金について(就職が困難な人を雇い入れた時に)
こんにちは。11月になり朝夕の冷え込みも増してきました。いかがお過ごしでしょうか。
さて、助成金が新設・廃止される時期は年度替わりの4月のことが多いのですが、今年は秋に補正予算が成立した関係で、この時期にも助成金が新設されました。その中でも「65歳超雇用推進助成金」は使い勝手が良い助成金と思われますので、今回ご紹介させていただきます。
65歳超雇用推進助成金とは
65歳超雇用推進助成金は、高年齢者の雇用の確保のため新設された助成金で以下の3つのうちいずれかの措置を実施すると、助成金が支給されます。
①65歳以上への定年の引上げ
②定年の定めの廃止
③希望者全員を対象とする66歳以上までの継続雇用制度の導入
気になる支給金額は
実施した措置の内容に応じて、次の額を支給します。
①65歳への定年の引上げ 100万円
②66歳以上への定年の引上げ又は定年の定めの廃止 120万円
③希望者全員を66歳から69歳までのいずれかの年齢まで雇用する継続雇用制度の導入 60万円
④希望者全員を70歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度の導入 80万円
※ 定年の引上げと継続雇用制度の導入をあわせて実施した場合でも、支給額は定年の引上げを実施した際の額のみとなります。例えば②66才への定年引上げと④70歳までの継続雇用を同時に実施した場合でも②の120万円のみが支給されます。
支給に関しての注意点は
ここまでだと該当する会社様もかなり多いかと思いますが、この助成金を申請するためには条件があります。
①1年以上継続して雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者が1人以上いること。
②制度を規定した労働協約または就業規則を整備している事業主であること。
③制度を規定した際に経費を要した事業主であること。
さて、ほかの助成金ではめったに見られない条件が③です。これは、助成金を申請する際には就業規則の変更等が必要になりますが、社会保険労務士に手続きを依頼し、経費を支払わないと申請ができないということです。つまり、自社で就業規則を変更しただけでは助成金は支給されません。
65歳超雇用推進助成金は本年度6億8000万円、来年度30億円の予算が計上されていますが、比較的申請が容易な助成金のため、早期終了が見込まれています。
定年について引上げ等をお考えの事業主様はお早めに検討されてみてはいかがでしょうか。なお、65歳超雇用推進助成金についてご不明な点がございましたらお気軽に当事務所までお問い合わせください。
本日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。