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温泉の種類・泉質

早川善輝

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テーマ:温泉の効果・効能

温泉に入ると「〇〇が良くなる」「〇〇に効く」などの、さまざまな効果や効能を期待できることはよく知られています。これらの効能は、温泉の泉質や種類によるものです。

10種類の泉質やそれぞれの特徴、効能について、わかりやすくお伝えします。

温泉の泉質について

温泉にはいろいろな種類があることはみなさんご存じでしょう。乳白色の温泉、黒いコーヒーのような色の温泉、硫黄のにおいがする温泉、小さな気泡が湧く炭酸の温泉など、本当にさまざまな温泉があります。

これらの違いは、温泉の泉質によるものです。温泉のお湯にはそれぞれ異なる成分が溶け込んでいて、地域や旅館によって違った種類のお湯が楽しめます。お湯の色やにおいなどの違いは、この泉質の違いによるものです。

泉質は10種類に分けられています。そして、その温泉に入ると得られる、筋肉痛が軽くなったり、冷え性に効いたりという効果を適応症と呼びます。適応症は温泉に含まれる成分の種類や量によって変わります。

うれしい効果を期待できる一方、「この症状がある人は、この温泉は避けた方がいい」という禁忌症もあります。適応症と禁忌症を確かめてから温泉に入ると、より温泉を楽しめます。

温泉イメージ

個々の泉質の紹介

温泉の10種類の泉質をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

【1:単純温泉】
温泉水1㎏の中に含まれている成分が1000㎎未満の成分が薄い温泉で、日本ではもっとも多い温泉となります。中でもpHが8.5以上の温泉は「アルカリ性単純温泉」と呼ばれ、肌がすべすべになる「美肌の湯」として人気があります。

刺激が少なく肌にやさしいため、肌が敏感な人でも入れる温泉と言われています。不眠症などにも効果を期待できると言われています。

【2:塩化物泉】
塩分がたくさん含まれる泉質の温泉が塩化物泉です。含まれる成分により、ナトリウム塩化物泉、カルシウム塩化物泉、マグネシウム塩化物泉に分けられます。塩分が含まれているので、なめると塩辛いのが特徴です。

塩化物泉に入ると肌に塩分が付くため、汗が蒸発しにくく体温が保たれます。そのため、温泉から上がった後も比較的長い時間、肌がしっとりと保湿され湯冷めしにくいという特徴があります。さらに殺菌成分もあるため、傷にもよい効果を期待できます。切り傷、乾燥肌のほか、冷え性などが適応症とされています。

【3:炭酸水素塩泉】
炭酸水素イオンを含む泉質の温泉で、成分によりナトリウム炭酸水素温泉、カルシウム炭酸水素温泉、マグネシウム炭酸水素温泉に分けられます。

毛穴の汚れや肌の角質を乳化して落とす効果があると言われ、肌がなめらかになります。
その一方、肌表面の古い角質が落ちるため、湯上がり後は肌から水分が蒸発しやすく体温も拡散されるため、肌が乾燥しやすく体温も早く下がります。乾燥肌の人は、湯上がり後の保湿ケアが必要です。

冷え性や肌の乾燥、抹消循環障害、切り傷に効果があると言われる種類の温泉です。

【4:硫酸塩泉】
硫酸が多く含まれている泉質の温泉を硫酸温泉と呼びますが、以前はそれ以外に含まれる成分の量に応じ、ナトリウム硫酸塩泉(芒硝泉)、カルシウム硫酸塩泉(石膏泉)、マグネシウム硫酸塩泉(正苦味泉)に分けられていました。

硫酸は血管を広げる働きをすることから、高血圧や動脈硬化を予防する温泉として知られています。

【5:二酸化炭素泉】
炭酸ガスが含まれる温泉で、入浴すると肌に炭酸の泡が付きます。炭酸ガスの作用で全身の血行が促されるため、体が温まる温泉です。温度が高くなると炭酸が抜けてしまうため、お湯は低めの温度ですが、それでもしっかり体が温まります。

毛細血管が広がり血流が良くなるため、心臓に負担があまりかからないこともこの泉質の特徴です。

【6:含鉄泉】
鉄分が含まれるお湯で、空気に触れることでお湯が酸化し、茶色や赤、黄色に色が変わります。温泉によっては鉄のにおいがすることもあります。

含鉄泉は保温力が高く体がしっかり温まります。また鉄分を含むことから、温泉水を飲むことで貧血を改善できると考えられています。ただし飲用できる温泉とできない温泉があるので、事前に確認しましょう。

【7:酸性泉】
殺菌効果が高い温泉で、口に含むとすっぱい味がします。pHが低くて肌への刺激が強いため、ピリピリした感覚がすることもあります。肌が弱い人は避けた方がよいかもしれません。

ただし、強い殺菌効果により、水虫やニキビ、皮膚疾患に効果があると考えられています。また、古い角質を落としやすくすることから、ターンオーバーを正常化させる働きも期待できます。

肌への刺激が強い種類の泉質なので、温泉から上がったらしっかりシャワーを浴びて洗い流し、保湿しましょう。

【8:含よう素泉】
よう素が含まれる温泉で、茶色い色をしています。こちらも殺菌力が高い温泉で「天然のうがい薬」とも呼ばれています。

含よう素泉は、「飲む」ことで効能を得る種類の温泉です。内臓の働きを促し、コレステロール値を下げると言われていて、動脈硬化の緩和が期待できます。ただし飲みすぎると甲状腺が肥大するため、注意が必要です。

【9:硫黄泉】
卵が腐ったような独特のにおいがするのが硫黄泉です。毛細血管を広げて血行を促進するため、しもやけや動脈硬化に効果があると考えられています。
殺菌効果も高いことから、アトピーなどの皮膚疾患などのケアにも良いと言われています。また、飲用すれば糖尿病にも良いと言われている「万能の湯」です。

ただし、肌への刺激が強いため、温泉からあがったらシャワーで温泉成分を洗い流すことが必要です。

【10:放射能泉】
わずかな放射性物質が含まれる温泉です。ただし放射能の量はレントゲンよりもずっと少なく、放射能を受けて体にわずかな負担をかけることで免疫力が上がる効果が得られます。色やにおいはなく、見た目は普通のお湯です。

特に痛風への効果が高いとされていて、「痛風の湯」とも呼ばれています。

山梨県のラドン温泉「湯~とぴあ」

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早川善輝(健康/リラクゼーション)

ラドン温泉ホテル 湯~とぴあ

日本でここにしかない最大濃度のラドン発生器。生まれたての安全なラドンガスを用いたラドン温泉を備え100%かけ流しの百名湯の天然温泉との相乗効果も期待。ヘルスツーリズム&湯治の目的に応じた入浴法。

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