コラム
この際「シミ」という単語は忘れた方がよいと思う件
2022年5月29日
俗名・俗称、つまり世間一般で使われているだけで専門的には(正式には)そんなふうには言わない単語や言い回しなどが非常に数多くあります。
じつはシミもそのうちのひとつなのです。
一般的にはパッと見、茶色っぽく色がついた状態のものを全部ひっくるめてシミと呼んでいると思います。ところが医学的にはそれぞれの状態に応じて個々に名称が付けられているため全部まとめて表現することはありません。つまりシミという単語は使わないのです。もっと言うと医師の頭の中にシミという単語は存在しないのです。とはいえさすがにそれでは厳しすぎるので、強いて言えば老人性色素斑がいわゆるシミに相当するものとして話をすることが多いのが実情です。
こういう根本的な認識の違いが医師と患者さんの間にあるため、そこをまずお互いが理解しないと終始話が何だか噛み合わなくなるのだと思います。
どういうことかと言うと、
医師側「全部同じように見えても個々は違うためぞれぞれに応じた治療方針がある」
患者さん側「結局全部茶色っぽいんだから同じレーザー(治し方)だけでいいんじゃないの?」
てなわけです。
これは誰が悪いということではないのですが、俗名・俗称の習慣が及ぼす弊害のひとつだと思います。
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