ボトックスで汗の悩みとお別れしましょう
できないと思います。
とはいえ、別に怖い話ではないので正しく知っていただければと思います。
というわけで、少し強引かもしれませんがものすごく簡単に書きます。
まず、筋肉は神経から出るアセチルコリンという物質を受け取ると収縮します。ボトックスは神経に作用してこのアセチルコリンが筋肉に向けて出ないように止めてしまうわけです。
じゃあこのアセチルコリンを筋肉に注射すれば元のように動くようになるじゃない♪という発想なのですが、そんな簡単な話ではありません。
いつものように例えてみましょう。
水路を流れてくる水をアセチルコリン、水車を筋肉だとします。
水流がストップしたので水車も止まりました。
そこで、水路が再開通するまでの間バケツで水車に水をかけて動かそう!みたいなもんです。
楽勝!と思ったらそうではありません。
まず、水車が廻るのは水をかけたその時だけです。水路が再開通するまで繰り返さないと回転は維持できません。
さらに、バケツでかけた水量はもとの水量と同じとは限らないので、得られる回転度合いも違います。
そしてさらに、水車のポイントにちゃんと水がかからないとまともには回転しません。ただ水さえかかればよいわけではありません。
ネットではアセチルコリン塩化物というものを注射すればもとに戻せると早合点しそうな書き方がされていることもありますが、あわてずじっくりと読んでみてください。そうすれば私の言いたいことがわかっていただけると思います。
ちなみにもう数年前のことですが、じつはアラガンジャパン本社で海外より招いたボトックスの指導医に直接質問したことがあるのです。「アセチルコリンを打ってリセットできるのでしょうか?」と。そこで得られた答えは否定的なものでした。