ケミカルピーリングのすすめ
トレチノイン(レチノール)だけに限らず一般の皮膚科でニキビに対して保険処方される塗り薬にも赤みやカサつきなどの皮膚刺激症状が出やすいものがあります。大まかにはアクアチムやダラシンといった抗生物質以外の塗り薬がそれに該当します。
刺激症状は薬が効いてきたサインでもあり通常は肌に馴染んでくると次第におさまってくるので、ある程度は受け入れて我慢しないといけないのですが、どうしてもつらすぎる場合は使用法を見直す必要があると思います。一般で処方される塗り薬には色々な濃度(薬の濃さ)が揃っているわけではないので主に塗り方を工夫することになります。
当院の場合、トレチノインジェルには0.01%・0.1%・0.2%の幅を持たせてあり、また刺激の出にくいタイプのトレチノインクリームも作成しているので塗り薬自体で強弱を変えることも可能ですが、やはりまずは塗り方を工夫することから始めます。
トレチノインを例にとると使用は夜1回を基本とし、洗顔後に化粧水や軽めの保湿液をつけてから塗るように指導しています。それでも刺激が強い場合はさらに乳液や保湿クリームを薄くなじませてから塗っても構いません。
同様に他の薬の場合も保湿を十分にしてから塗ってみるとよいと思います。
それでもダメな場合は塗る量を少なめにする、塗る回数・日数を少なくする、の順に対策を講じるとよいと思います。
主治医と相談するのが最善なのは言うまでもありませんが、覚えておかれても損はないと思います。