37.ショート動画集客の真実~「バズり」を捨てて、たった1人の「濃い見込み客」を狙い撃つ

森和吉

森和吉

テーマ:デジタルマーケティング

はじめに、こんにちは。株式会社吉和の森の森和吉です。

前回(第36回)は、デジタルマーケティングにおける「データ活用と見込み客の育成(ナーチャリング)」についてお話ししました。せっかく集めた顧客リストも、一人ひとりの温度感や状況に合わせたアプローチをしなければ、単なる「数字の羅列」で終わってしまうという内容でしたね。

さて、今回はそのお客様とのコミュニケーションにおいて、テキストや写真の何倍もの情報量を持ち、心の距離を一瞬で縮める最強の武器「動画マーケティング」、特に中小企業の経営者が今すぐ取り組むべき「ショート動画(縦型短尺動画)」についてお話しします。

「ショート動画なんて若者のお遊びでしょ?」という危険な誤解


YouTubeショートやTikTok、Instagramのリールといった数十秒の縦型動画。「あれは若者がダンスをしたり、面白おかしいことをしたりするもので、うちのような堅いBtoB企業や、地域の老舗には関係ない」──そんな風に考えている経営者様は少なくありません。

しかし2026年現在、ショート動画のメイン視聴層はすでに30代以上のビジネスパーソンやシニア層にまで広がっています。忙しい現代人にとって、スキマ時間に「60秒で有益な情報をサクッと得られる」ショート動画は、最も効率的な情報収集ツールになっているのです。

きれいな映像は不要。求められているのは「経営者の熱量」


動画と聞くと、「プロの制作会社に何十万円も払って、立派な機材で撮影・編集してもらわなければならない」と思い込んでいませんか?実は、これも大きな間違いです。

中小企業の集客において、テレビCMのような「きれいで隙のないPR動画」は、かえって広告感が強くなり、すぐにスクロールされて(飛ばされて)しまいます。今、ユーザーが求めているのは、もっとリアルな「人肌感」です。(第20回のスタッフブログの回でお伝えした「中の人の体温を伝える」という本質と同じですね)。

社長が自らの言葉で、商品開発の裏話や、業界の裏事情、お客様への想いを熱く語る。時には少し噛んでしまったり、背景がただの事務所であったりしても全く問題ありません。スマートフォン1台を前にして語る「経営者の生の声」や「熱量」こそが、視聴者の心を打ち、「この会社に相談してみよう」「この社長から買いたい」という強烈な信頼を生み出すのです。

「バズる」必要はない。たった1人の悩みに答える


いざショート動画を始めると、どうしても「再生回数」が気になってしまうものです。「全然バズらない」「フォロワーが増えない」と悩み、数回でやめてしまう方が後を絶ちません。

ですが、中小企業の目的は「インフルエンサーになること」ではなく「自社の売上・利益を上げること」です。100万回再生されても、自社の商品と全く関係ない層ばかりなら意味がありません。逆に、再生回数がたったの「100回」でも、そのうちの5人が「まさに自分が悩んでいたことだ!」と自社のホームページにアクセスし、1人が高額なサービスを契約してくれたとしたら、それは大成功のデジタルマーケティングと言えます。

動画の構成には、第18回でお話しした「PREP法」をそのまま活用してください。
「結論(伝えたいこと)→理由→具体例→結論」の型を使えば、60秒以内で説得力のある動画を誰でも簡単に作ることができます。まずは、普段お客様からよく聞かれる「よくある質問」に対して、目の前にお客様がいるつもりで回答する動画を1本撮ってみてください。

さいごに


第26回でもお伝えした通り、生成AI(ChatGPTなど)が普及し、誰でもきれいな文章やもっともらしい情報が作れるようになった今だからこそ、「誰が言っているのか」「どんな想いで語っているのか」という属人性(オリジナルなストーリー)がますます重要視されています。

あなたの会社ならではの一次情報と熱量を届けるために、今日からスマートフォンを三脚に立てて、自らが「語り部」となる第一歩を踏み出してみませんか?

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