03.デジタルマーケティングは「魔法の杖」ではなく「魔法の薬」である
「自社ブログを書き始めたけれど、最後まで読んでもらえない」
「頭の中には伝えたい想いがあるのに、文章にするとまとまらない」
せっかく時間をかけてブログを書いても、読者に伝わらなければ、それは存在しないのと同じになってしまいます。どれだけ素晴らしいノウハウや熱い想いが書かれていても、「何を言っているのか分かりづらい」「読みにくい」と感じた瞬間、読者は一瞬でページを閉じて離脱してしまうからです。
特に、日々忙しい経営者やビジネスパーソンを相手にする場合、回りくどい文章は命取りになります。相手の貴重な時間を奪わず、確実に価値を届けるためには、文章の「型」を身につけることが不可欠です。
そこで私がおすすめしているのが、分かりやすさを劇的に高める「PREP(プレップ)法」という文章の構成テンプレートです。
1. 分かりやすさを3倍にする「4つのステップ」
PREP法とは、文章を以下の4つの頭文字の順番で組み立てる構成方法です。
- P(Point):主張・結論
- R(Reason):理由
- E(Example):事例・具体例
- P(Point):結論の繰り返し
この構成の最大のメリットは、「最初に結論から伝える」点にあります。
先に結論が提示されるため、読み手は「何について話しているのか」を迷子にならずに理解でき、ストレスなく読み進めることができます。この型を使うだけで、文章の伝わりやすさは実に「3倍」に向上します。
2.【具体例】PREP法を使った文章のビフォーアフター
例えば、経営者に向けたお役立ちブログで「経営者はグローバル展開をすべきである」というテーマを伝える場合、PREP法を使うと以下のような構成になります。
【主張(P)】
経営者は、今こそグローバル展開(海外進出)を行うべきです。
【理由(R)】
なぜなら、海外市場を視野に入れて商品やサービスを開発すれば、将来にわたって売上を拡大し続けられる可能性があるからです。
【事例(E)】
数字で比較してみましょう。日本の人口は約1億2400万人ですが、世界の人口は2022年に80億人を突破しました。マーケットの規模だけで言えば、約80倍もの圧倒的な差があるのです。少子高齢化が進み、人口減少が一途をたどる日本国内だけで商売を続けるのは、長期的に見て大きなリスクです。
【主張(P)】
だからこそ、経営層は早い段階でグローバル展開を模索すべきなのです。
いかがでしょうか。
非常に説得力があり、論理がスーッと頭に入ってくるはずです。
この型を無視して、「昨今、少子化が叫ばれており……」「うちの会社の強みは……」とだらだらと書き始めると、読者は「結局、何が言いたいの?」と疲れて離脱してしまいます。
3.「メリット」だけでなく「リスク」も誠実に伝える
PREP法を使ってブログを書く際、さらに信頼性を高めるコツがもう一つあります。
それは、自社サービスのメリットばかりを強調するのではなく、顧客が知るべき「注意点(リスク)」も正直に伝えることです。
人は、メリットしかない完璧な提案を受けると、無意識に「裏があるのではないか」と警戒します。
「私たちの英語スクールは週1回の受講でビジネス英語が身につきますが、毎日の自主学習が最低30分必要です。それができない方は効果が出ません」
このように、事前にリスクや条件を誠実に開示する姿勢が、画面の向こう側の顧客に「この会社は嘘をつかない、信頼できる会社だ」という確信を与え、問い合わせへの最後の一押しになるのです。
小説家のような文才は必要ない
ブログを書くために、特別なセンスや美しい表現力は必要ありません。
必要なのは、顧客の知りたい結論を先に提示し、客観的なデータや事例で納得してもらうという、誠実な「型」の運用です。
まずは、自社の商品の強みを一つ選び、この「PREP法」に当てはめて文章を書き出してみてください。
驚くほどすっきりと、そして説得力のある文章が完成するはずです。


