遠隔読影の基礎・仕組み解説
厚生労働省の2024年度オープンデータから、都道府県別にCT・MRI検査数と画像診断管理加算の算定率を比較すると、遠隔画像診断の潜在的なニーズが見えてくる。
算定率が高い地域では、画像診断専門医を含めた読影・画像診断管理体制が比較的整備されている可能性がある。一方、検査数が多いにもかかわらず算定率が低い地域では、専門医の確保や院内読影体制の構築が追いついていない医療機関が一定数存在することが考えられる。
特に注目すべきは、「CT・MRIがない地域」ではなく、「検査は行われているのに、画像診断管理加算につながっていない地域」である。
ここに遠隔画像診断の潜在ニーズがあるのではないだろうか。
画像診断専門医を新たに採用しようとしても、地域によっては容易ではない。一方、画像はネットワークを通じて地域を越えて共有できる。
令和8年度診療報酬改定では、画像診断管理加算2に一部委託の仕組みも導入された。今後は、算定率が低い地域だけでなく、算定率が高くても院内の画像診断医に業務が集中している地域にも遠隔画像診断のニーズが広がる可能性がある。
つまり、遠隔画像診断には「専門医不足を補う需要」と「専門医の負担を分散する需要」という二つの市場が存在する。
算定率という数字は、その地域ごとのニーズの違いを読み解く一つの指標になりそうだ。


